2005年に国立がんセンターがまとめた最新の統計で、男性は1位・女性は2位が肺がんが原因で亡くなっています。今、ヘリカルCTと呼ばれる装置を使った肺がん検診と、体に負担をかけすぎない肺がん手術が注目されています。
一流の外科医に加えて、抗がん剤治療の上手な腫瘍内科医、画像診断と放射線治療の両方が得意な放射線科医の3拍子が揃った総合力がいい病院です。
●神奈川県立がんセンター (神奈川県)
呼吸器外科 中山治彦(なかやまはるひこ) 部長、
呼吸器内科 野田和正(のだかずまさ)部長 (電話)045-391-5761
中山治彦外科部長は国立がんセンターで肺がん手術の腕を磨き、年間150例以上をこなしています。「がんの完全切除=がんの根絶」と、「術後の生活に支障をきたさない=QOL(生命・生活の質)の重視」という二点をモットーにしています。
「胸部写真に『影がある』と言われたら、肺がんの専門医のいる病院ですみやかに精密検査を受けましょう。自覚症状がないあkらといって放置してはいけません。早期発見、早期治療はがんの診療において大変重要なことです。また肺がんの手術はどこの病院でも同じようにできるわけではありません。手術数や抗がん剤の治療数が多く、経験豊かな医師のいるところをえらびましょう。」(中山治彦部長)
●国立病院機構 刀根山病院 (大阪府)
呼吸器外科 前田元(まえだはじめ)部長、呼吸器内科 横田総一郎(よこたそういちろう)部長、放射線科 高島庄太夫(たかしましょうだゆう)部長(電話)06-6853-2001
過去25年間で、4934人が肺がん手術を受けており、手術症例全体の5年生存率は68.9%です。呼吸器外科、呼吸器内科、放射線科、病理部の関連しているそれぞれの科が合同でカンファレンス(治療検討会)を毎週行い、一人一人の患者に最適の治療方針を決定しています。
「半年~1年に1回は胸部レントゲンを取ること。喫煙者は喀痰検査も。治療に際しては、病気の進行度と、体調を十分考慮して決めること。手術の場合は、必ず禁煙すること。術前から呼吸訓練をしっかり行うこと。抗がん剤治療を受ける場合、副作用対策に関する説明をよく聞き、積極的に取り組むこと」(前田元部長)
●国立病院機構 九州がんセンター (福岡県)
呼吸器科 一瀬幸人(いちのせゆきと)部長、化学療法科 江崎泰斗(えさきやすと)部長、
放射線治療科 平田秀紀(ひらたひでき)部長(電話)092-541-3231
内科、外科の区別のない、総合的な肺がん治療が特色です。年間手術数の121例中104例は内視鏡手術(腹腔鏡下および胸腔鏡補助下手術)です。進行肺がんに対しては、新規抗がん剤など、一般病院では使用できない薬剤を用いた治療を行うこともあります。
「最良の肺がん医療を目指すと同時に、スキンシップを通して信頼関係を築き、『病む人の気持ち』を何よりも尊重しています。また、けっして一人の医師の判断で医療を行わないようにしています。診療においては総合的知識、経験が必要と考えるからです。セカンドオピニオンを大いに利用してください」(一瀬幸人部長)
●岩手県立中央病院 (岩手県)
呼吸器外科 半田政志(はんだまさし)科長、呼吸器内科 武内健一(たけうちけんいち)科長、放射線治療科 関澤玄一郎(せきざわげんいちろう)科長 (電話)019-653-1151
半田政志科長は「あの先生は手術が巧い」と評判。あくまで患者の意向を尊重しつつ、肺がん診療ガイドラインに準拠した「テーラーメードの手術」が心情です。
●石川県立中央病院 (石川県)
小田誠(呼吸器外科診療部長) (電話)076-237-8211
●国立病院機構 西群馬病院 (群馬県)
斎藤龍生(院長)、渡辺覚(内科系診療部長)、川島修(呼吸器外科医長)
(電話)0279-23-3030
●東京医科大学病院 (東京都)
呼吸器甲状腺外科 加藤治文(かとうはるぶみ)教授、呼吸器甲状腺外科 坪井正博(つぼいまさひろ)講師、呼吸器甲状腺外科 大平達夫(おおひらたつお)講師
(電話)03-3342-6111
●京都大学医学部付属病院 (京都府)
呼吸器外科部長 中山勝裕 (電話075-751-3111)
●静岡県立静岡がんセンター (静岡県)
呼吸器外科 近藤春彦(こんどうはるひこ)部長、呼吸器内科 山本信之(やまもとのぶゆき)部長、放射線治療科 西村哲夫(にしむらてつお)部長 (電話)055-989-5222
●兵庫県立がんセンター (兵庫県)
呼吸器外科 坪田紀明 院長、呼吸器外科 岡田守人(おかだもりひと)医長、放射線科 足立秀治(あだちしゅうじ) (電話)078-929-1151
●大分大学医学部付属病院 (大分県)
呼吸器外科教授 川原克信 (電話)097-549-4411