血液検査の一種として、膵臓癌の腫瘍マーカーを調べる方法があります。
腫瘍マーカーで体内に癌があることを調べます。
癌があることによって増加する物質や発現する物質の量が増えているかどうかを調べることによって、癌になっているかどうかをチェックできるのです。
血液中に含まれるため、採血を行って血液検査を行うことになります。
大きな負担がかかるものではありませんので、腫瘍マーカーで膵臓癌を見つけることができるとよいのですが、残念ながら確実に発見できるものではなく、初期症状のうちは正常値を示してしまうことが多いのです。したがって、早期発見に役立つとは言えません。
超音波検査などの画像診断ほどの精度があるわけではありませんので、補助診断や治療効果の判定、すい臓がんの再発の有無のチェックに腫瘍マーカーは使われています。
膵臓癌の腫瘍マーカーとしては、CA125やCA19-9、CEA、エラスターゼ1、SLXといったものがあります。それぞれの腫瘍マーカーには、該当する病気に傾向があります。たとえば、CA125は乳癌や肺がん、子宮内膜症、肝硬変でも数値が上昇しますし、CA19-9なら大腸癌や肝臓癌、糖尿病、胆石症にも反応します。
単独ではあまり効果的とは言えなくても、他の検査と組み合わせることによって精度を高めることはできますし、症状の経過を追っていく場面で使われるなど、限定的ながら役立っている検査です。