転移先の部位によって異なります。
脳への転移を見るには造影CTあるいは造影MTを使います。
骨転移は、骨シンチグラフィで調べます。
肝臓や副腎への転移は、CTまたは超音波で調べます。
骨シンチグラフィは、全身の骨を一度に簡単に検査することができます。骨に取り込まれやすい放射性医薬品を使って行います。
シンチグラフィが、骨転移がある部分に多く取り込まれ、黒く映ります。
検査の流れとしては、まず事前に放射性の医薬品を静脈注射し、3時間ほど経つと、薬が骨に取り込まれますから、シンチグラフィの機械にかかります。ベッドに寝ると、シンチカメラがゆっくりと動いて全身を撮影します。
そして、転移先が脳の場合ですが、抗がん剤が効きにくいので、放射線で治します。なぜ、抗がん剤が効きにくいかというと、血液脳関門というものがあって、化学物質である抗がん剤が脳の中にはいっていかないのです。これはもともと、有害な物質が脳に入らないようにするための自然の砦なのです。
脳転移が1個で小さいものなら、手術で取ることもありますが、複数個ある場合は、定位照射ということを行います。あらかじめMRIなどで病巣の位置を確かめておき放射線を照射します。
これとは別に脳転移の症状を緩和するためにステロイドなどを使う場合があります。骨転移の治療は痛みのコントロールと骨折の予防です。
初回治療であれば化学療法で痛みもコントロールできる場合もありますが、痛みがひどい場合は放射線照射を行う場合もあります。