胸やけがする
食道が痛む
苦い水が上がってくる
このような不快な症状の原因は逆流です。
胃の出入り口の機能が低下しているために、胆汁などの十二指腸の内容物が、胃の中に逆流してしまいます。
逆流の2つのタイプ
1.幽門を残した形式の手術後に生じる、胃酸などの内容物の逆流です。症状は軽めですが、就寝中に起こると飛び起きてしまう場合があります。9割以上は2~3年で胃の機能がほとんど回復します。
2.胃の幽門を切除した場合や胃の全摘で生じるもので、主に胆汁が逆流してきます。こちらはアルカリ性で、症状がかなり強烈になります。
肺に吸い込んだ場合、誤嚥性肺炎を引き起こす可能性もあり、高熱が出ることがあります。新たにがんが発生する危険性もあります。
逆流への対処法逆流は、主に寝るときに起こるので、就寝中の姿勢などに気をつけましょう。
●飲み物を用意しておく
逆流が起こったときのために、そばに水やお茶などの飲み物を用意しておきます。内容物を洗い流しましょう。
●上体を高くして寝る
上半身を少し高くして寝れば、重力に逆らって逆流してくる心配はありません。高さの調整には、布団の下に毛布や座布団などをはさんでおけばよいでしょう。
また、ギャッチベッドも効果的です。ギャッチベッドとは、福祉用具の特殊ベッドの事で、背上げ・膝上げ・高さ調整等が可能になります。
●就寝直前には食べない
食べてすぐ寝ると、就寝中に消化が進み、分泌液が増加します。そして、逆流が起こりやすい状態になってしまいます。油分の多い食事も、胆汁の分泌を増加させます。食後は少なくとも2時間は起きていましょう