胃がんの内視鏡検査はファイバースコープや先端にCCD(固体撮影素子)を搭載した電子スコープを用いて、直接、消化器粘膜を観察する方法です。
内視鏡検査は病巣(びょうそう)部を直接観察できることが大きな特徴です。主病巣の位置や大きさだけでなく、病巣の拡がりや表面の形状(隆起(りゅうき)や陥凹(かんおう))、色調などから、病巣の数やある程度の深達度(しんたつど)が判断できます。
色素内視鏡検査といい、発見困難な凹凸のない病巣は色素と呼ばれる染色液を使って探す方法もあります。
もう1つの内視鏡検査の大きなメリットは、直接細胞を採り(生検:せいけん)、病理検査ができるため、病気の判定に役立っています。
胃内視鏡検査は早期胃がんの発見に大きく貢献しています。内視鏡での胃集団検診により発見されるがんの中で約60%は早期がんという成績も報告されています。
胃内視鏡検査は、のどの麻酔や消化管の運動を抑える処置をした後に、胃内視鏡を口から挿入し、胃の内部を観察します。粘膜の様子、色、形態の変化から胃がんのほか炎症や潰瘍などを見つけることができます。