前立腺がん患者の総数と死亡者数も急激に増えています。
患者数は、1975年に年間で約2000人でしたが、2000年には約2万3000人、2020年には約8万人近くに膨れ上がると予測されています。
死亡者数は、1950年ごろは、男性で、前立腺がんで死ぬ人は、がん死全体の0.1%でしたが、今では0.4%以上です。
この先には、10%に増えると予想されています。
また、2000年には約6800人だった年間死亡者数は、2015年には3倍の約2万人になるとも言われています。
前立腺がんが増えているのは、平均寿命が延びてがんになる人が増えていることと、食生活が欧米型になり、動物性たんぱく質を多くとるようになったことなどが理由です。
また、前立腺がんは人種によって、発症率が違うこともわかっています。
発症率がもっとも高いのは、アメリカ在住の黒人、次にヨーロッパとアメリカ在住の白人、在米アジア人、アジア圏のアジア人の順番になっています。
同じ日本人でも日本に住む人より、アメリカに住んでいる人のほうが発症する確率が高くなっています。
日系人を基準にすると、がんにかかる確率は、黒人で4~5倍、白人で2~3倍、フィリピン系で1~2倍となっています。
このことから、ライフスタイルや食生活が前立腺がんの発症にかかわっていることがわかります。