胃がんの主な治療選択肢は、早期がんの治療から順に、内視鏡治療、縮小手術、定型手術、および拡大手術となります。手術と共に再発予防の抗がん剤治療を併用することがあります。放射線治療は、胃がんの根治治療には殆ど用いられません。
早期胃がん治療のうち内視鏡治療について、最近は、内視鏡的粘膜切除術(EMR)に変わり、内視鏡的粘膜剥離術(ESD)が主流となってきました。
後者では前者に比べ、より大きく、深く粘膜組織を切除することが可能になりますが、早期がんへの適用であることに変わりはありません。
胃がんの治療では、縮小手術について、腹部を切らずに、腹部に4箇所程度の穴をあけ、そこから腹腔鏡やメスを入れて患部を切除する腹腔鏡手術も適用になります。
内視鏡的粘膜剥離術の場合、周術期治療費総額は入院費用を含めても40万円弱であり、その自己負担額は8万円です。今回の治療費計算では7日間入院することを想定しています。
内視鏡的粘膜剥離術は早期胃がんへの適用であり、通常、手術後の抗がん剤治療は行いません。手術後の治療は定期検査のみです。その自己負担額は、初年度12万円(うち周術期に8万円)、2年目以降3万円程度かかります。