乳がんにかかっている場合、初期症状としてあらわれるのがしこりです。乳房の周辺にしこりがあれば要注意です。しかし、しこりができたからといって、必ずしも、そのすべてが乳がんと決まったわけではありません。乳房のしこりには、乳がん以外の病気には、乳腺繊維線種や乳腺症などがあります。
乳腺繊維線種は、比較的若い年齢の女性によくみられる症状で、良性のしこりなので、とくに心配はいりません。しこりが良性である場合は、大きくなっても2センチ程度の大きさで、それ以上大きくなることはまずありません。自然にしこりが小さくなることもあります。
専門医の診察を受けると、乳がんの場合は、乳房を触る触診断で、触ったかんじである程度良性か悪性かの違いがわかることもあります。悪性のしこりは、触ったときのかんじが石のように硬いのが特徴です。良性の場合は、比較的やわらかく、しこりがある部分を押しても、しこりが逃げるような感じです。
乳がんにかかって、しこりができても、ほとんどの人は痛みを感じることがありません。つまり、自覚症状が感じられないので、しこりに気づくのが遅れると、がんが進行していることがあります。しこりに気づいたら、まずはマンモグラフィー検診を受けて、専門医の診察を早めに受けましょう。