食道がんの有無を調べる検査がいくつかあります。
よく使われる検査法の1つに、内視鏡検査があります。内視鏡検査では、小さながんでも発見できるのがメリットとなります。近年でも、はじめから内視鏡検査でがんを見つけることが多くなってきました。
X線を使った検査には、X線造影検査があります。バリウムを飲んで、食道を流れ落ちるタイミングで撮影していきます。バリウムが食道を流れるのに合わせて撮影しなければならないために、がんの発見にはやや問題がありました。
他には、ルゴール染色法という方法もあります。これは、潰瘍や食道炎などの、がんと紛らわしい病気が併発しているような場合におこなうことがあります。
ルゴール液を食道内壁に吹き付けると、正常な細胞はルゴール液に染まって、がんの組織は染まらないという特徴を利用しています。
がんの疑いが強い場合は、組織の細胞の一部を採取して、顕微鏡で検査する生検があります。生検を受ける場合は、出血しやすい体質のことやアスピリンなどを服用していることを、前もって医師に伝えておくことが必要になります。生検では、まれに出血する事例などがあるためです。