すい臓がん(膵臓癌)を手術で全部切除できても、その時点ですでにがん細胞がリンパ液や他の臓器に転移していることがあり、時間の経過とともに転移が明らかになることがあります。
目に見える大きさの癌がなくなったあとに、再びがんが現れることをがあります。
すい臓がん(膵臓癌)が再発した場合、再度手術できることは稀で化学療法(抗がん剤治療)が行われることが一般的です。
すい臓がん(膵臓癌)はたとえ早期に見つかって根治手術が行われたとしてもほとんどのケースで再発が認められてしまいます。
すい臓がん(膵臓癌)は極めて進行が速いため診断を受けた時点ですでに周りに浸潤していたり、転移してしまっていることが多く治療を困難にしています。
すい臓がん(膵臓癌)はがんが小さなうちから周囲に浸潤したり、肝臓転移や肺転移、腹膜播種、骨転移など転移しやすい性質が強い傾向があります。早い段階で転移してしまうことが膵臓がん治療をさらに困難にしているといえます。
肝臓や肺そして骨などにがんが転移するのは、血液やリンパ液の流れにがん細胞が乗ってそれらの臓器に運ばれ、増殖するためです。
肺転移や肝臓転移、腹膜播種、骨転移などの症例では手術によってがんを切除しても、全身を血液やリンパ液の流れに沿ってがん細胞が回っているため、すぐに他の部位にがんが出来てしまいます。手術は体に大きな負担を掛けますから、一部の例外を除いて遠隔転移したすい臓がん(膵臓癌)は手術をしません。
肺転移や肝転移、骨転移など遠隔転移を有するケースでは主に化学療法(抗がん剤)など全身治療が中心となります。他に症状緩和を目的として放射線治療が行われることもあります。
遠隔転移した場合でも、最初にできたすい臓がん(膵臓癌)と同じ性質を持っているため、すい臓がん(膵臓癌)治療に使用する抗がん剤などを用いて治療を行うことになります。
遠隔転移したすい臓がん(膵臓癌)治療には限界があります。
肺や肝臓、腹膜や骨などに転移した進行すい臓がん(膵臓癌)は治癒不可能な疾患です。
遠隔転移をきたした患者さんでも生活の質を保ち、通常の生活を続けている方もいらっしゃいます。。