インターフェロンの抗腫瘍効果の仕組みは2つ考えられています。
1つは、リンパ球などの免疫担当細胞を活性化し、そのリンパ球が腫瘍細胞を破壊するという作用で、もう1つは、インターフェロン自体が腫瘍に直接作用して破壊するという作用です。
治療に用いられているインターフェロンにはαとγがあります。多く使用されているのはαの方で、その中にも遺伝子組み換え型と自然型があり、効果が異なるという報告もあります。
インターフェロンα療法が進行腎がんに対して有効であることが証明されています。
投与方法は、1日1回300~1000万IUを皮下あるいは筋肉注射です。週2から5回投与するのが一般的ですが、副作用の個人差が大きく、症例によって用量を調節します。なお、治療の便宜を図るため、自己注射が保険で認められており、外来治療が可能です。
インターフェロンαの投与によって、インターフェロン本来の生理作用として、多くの患者で、いわゆるインフルエンザ様症状がみられます。
この症状は次第に“馴れ”が生じ、徐々に発熱がなくなり、解熱剤なども不要となることが多いです。
その他にも多彩な生理作用を有することで、多くの有害事象が知られています。
これらの副作用の発現時期にはある程度特徴があり、また、インターフェロンの投与を中止することで軽快するものがほとんどです。