急性膵炎の食事療法

急性膵炎は、腹と背に痛みがある
食事のポイント
●急性期には絶食する
絶食、水も絶ち、膵臓を休める。
●脂肪を制限する
肉、魚をはじめ、植物油もとらない。
●タンパク質を制限する
急性期には1日10グラム以下にし、回復後に50グラム程度に戻す。
●ビタミンC、E、ミネラルをとる肝臓機能の回復をする。

急性膵炎の原因と治療について

急性膵炎は、様々な原因で活性化された膵臓の消化液により自分の膵臓が消化されてしまい、膵臓や他の臓器に炎症と障害が引き起こしてしまう病気です。
膵臓の働きには消化酵素を含んだ膵液を製造し、できた消化酵素を十二指腸に送り、胆汁と一緒に、タンパク質、糖質、脂質などの栄養素を分解し、消化をしていく大切な役割を行っています。
他の働きとしてブドウ糖の代謝に必要なホルモン(インスリン)を分泌して、血中のブドウ糖の値をコントロールして血糖値を安定させるなど、生命維持を行うのに大事な役目を果たしています。
急性膵炎は、脂質異常症や、細菌感染、胆のう炎、胆石、胆管炎、胆管閉塞などの胆道系疾患、血行障害、また、アルコールや高脂質の食べ物を多量に食べることから起こります。
急性膵炎で良く見られる症状は、腹部上部の激しい痛みです。急性膵炎から起こる腹痛は、みすおちから始まり、肋骨の下のへりに沿って左側腹部、背部に放散する痛みです。その痛みの多くはかなり激しい痛みとなります。
急性膵炎の症状が重くなると、腹部の激しい痛みに加えて発熱、悪寒、冷や汗、嘔吐、頻脈、チアノーゼ、血圧降下などからおこるショック症状があります。
一般に膵炎を判断していく検査法には、血液検査を行ってアミラーゼの値を検査する、また腹部超音波や腹部CT検査などにより、膵臓の炎症症状や腹部CT検査などにより、膵臓の炎症の状態を確認するなどを行いトータルで判断することが必要になります。
急性膵炎で行われる治療では、発作を起こした後は、特に2~3ヶ月は絶食する必要があります。点滴を行いながら、水分と栄養を補いながら身体の状態を観察します。
症状が安定してきたら、低脂肪食を主体にした食事療法が行われます。尚、腹部の激しい痛みに対しては、鎮痛薬の投与や消化酵素の働きを抑える薬など使用して、症状の改善を図る治療が行われます。

急性膵炎の原因と症状

急性膵炎は、急激な炎症が膵臓に発生する疾患です。その症状が重い場合は、生命に深く関係する病気で、高脂肪で高たんぱくなどの欧米化した食事、そして、アルコール分の過度な摂取などが関係しているようです。
事実、急性膵炎で主な原因とされているのは、アルコールで、膵炎発生原因の37パーセントとされています。次に多いのが胆石との関連、そしてその他の原因が特定できないものとなっています。
アルコール分の飲みすぎ状態になったり、脂肪分の多い食べ物を食べ過ぎたりすると、数時間後に激しい腹痛を起こしたりするのが特徴的な症状です。みぞおち周囲から左の腹部、背中にかけて、突き刺すような激しい痛みが起こるようになります。
症状の現れた方は、時間をかけてじっくり現れることもあれば、突如現れることもあります。また、気付かないうちに痛みが消失していたりすることもあります。人により意識障害やショック症を引き起こす人もいます。
痛みの特徴は、重苦しく、だんだんと強まっていきます。重症化すると膝を抱えないとこらえられないほど、非常に激しく痛みを伴います。痛みは継続して続き、発熱や嘔吐を伴う場合もあります。
急性膵炎が重症化した場合、消化酵素により破壊された膵臓の組織から有害物質が血中に流出して、腎臓、肺、肝臓、心臓などにトラブルを起こし、多臓器不全の症状が起こるといったケースもあります。
急性膵炎の処置法として、症状が起こったら、急激に悪くなるケースがあるので、早期にに医療機関を受診する必要があります。継続して激しい腹痛を起こしている場合は、救急車を手配をして対応することが大切です。

慢性膵炎の症状

代表的な症状としては、上腹部痛と腰背部痛があげられます。痛みは頑固で持続性ですが、間欠的に生じるものもあり、痛みの程度も個人差ががあります。そのほかの症状としては、吐き気・嘔吐・腹部膨満感などがあげられます。
診察時には、上腹部を押されるといやな痛みを感じます。背中の中央をぽんぽんとこぶしで叩かれると背部から脇にかけて放散するような痛みを感じる事もあります。
痛みは食後(油の多い食事)や、飲酒後に比較的多く見られます。
これらの症状は、比較的膵臓の機能が保たれている代償期に起こるもので、膵臓の機能が著しく低下した非代償期ではかえって見られなくなります。しかし、非代償期では膵臓の外分泌機能不全による消化吸収障害による、脂肪性下痢や体重減少、内分泌機能不全による糖代謝障害(膵性糖尿病)が認められるようになります。

慢性膵炎の原因に応じた治療方法

慢性膵炎の原因がアルコール性、あるいは胆石性と判明している場合は、それらの要因を取り除きます。
アルコール性が原因の場合は習慣性になっていることが多く、症状が悪化するとすい臓の機能不全や糖尿病、果ては膵臓がんにまで発展することが考えられるので、アルコールの禁止が大前提です。
胆石性の場合は、結石の除去手術などを行います。
病気の状態や進行度によって薬物治療をはじめ、継続的治療(生活習慣改善:食事療法・運動療法などを含めた総合的治療)が必要になってきます。

肺気腫の治療

肺気腫の治療で重要なのは、煙草を吸わないことが最善の予防法と言われています。
息切れや息苦しさを自覚したての時には肺での空気の出し入れがしやすくなるように、気管支拡張薬の内服や、気道の確保のために、痰を出しやすくなる薬を内服します。
気管支を拡張する目的の薬などを併用することがあります。
肥満の方はダイエットも必要です。痩せ過ぎの方は蛋白質を取るように心がけて下さい。
普段から適度の運動は必要です。
呼吸法の指導を受けるのも良いでしょう。
気道や肺の感染症で呼吸困難感などがある場合すぐ医師に相談して下さい。
抗生物質の点滴や、利尿剤などの、治療が行われたり、一次的に酸素の吸入をする場合もあります。呼吸リハビリや適度な運動を続けて内服薬も規則正しく継続して下さい。呼吸苦が続くようなら、酸素療法が必要になります。
頭痛や冷汗、思考力の低下などの場合もあります。専門の医師の受診が必要です。

肺気腫の原因

肺気腫は呼吸に直接関係する器官である肺胞が何らかの原因により破壊され息切れや咳、痰、そして呼吸困難などの諸症状を引き起こす重篤な呼吸器系疾患です。
基本的に肺胞は、原因の如何を問わず一度破壊されると再生されないので、肺気腫は現状において完治不能の病気です。ちなみに肺気腫の中でも気流閉塞が認められる場合にはCOPD(慢性閉塞性肺疾患)と診断されます。
肺気腫の原因は多くのケースでタバコの煙、時に石綿・アスベスト、または大気汚染物質が肺胞内で炎症を起こすこととされています。
これらの物質が肺胞内で炎症を起こし、肺胞を破壊する詳細なメカニズムは明確ではありませんが、一部の糖類や酵素が原因に関与しているという研究結果があります。
肺気腫患者のほとんどが喫煙者であることから、肺気腫の原因は、タバコの煙と考えられています。
本人が喫煙者の場合のみならず、ヘビースモーカーの家族が受動喫煙により肺気腫を発症させるケースも少なからず認められるので、喫煙者の方は本人の健康のみならず、周りへの配慮も必要です。