皮膚がんで最も多いのは基底細胞がんだが、
転移はほとんどしない。怖いのはメラノーマ(悪性黒色腫)だ。悪性度が高い上に、非常に転移もしやすい。皮膚がんで、高い評価を受けている病院を紹介します。
●国立がんセンター中央病院(東京都)
国立がんセンター中央病院の皮膚科は、年間約230例以上の皮膚がんの治療を行う。
このうち約100例は、メラノーマだ。年間の皮膚がんの治療数、メラノーマの治療数ともに全国トップだ。
「メラノーマは外科手術が中心です。軽い人は腫瘍の周囲1センチ、重い人は2~3センチ切除します。手術時にはセンチネル(見張り)リンパ節生検を行っています。このリンパ節を調べて転移がなければ、その先のリンパ節切除はしません。センチネルリンパ節生検を行うことで、むくみなどの術後の障害を未然に防ぐことができます」と山崎直也医長。
メラノーマには、術後の再発防止にインターフェロンβと抗がん剤を用いた治療を行う。
リンパ節転移のない軽症の場合(2期)は、インターフェロンβだけ10日間用いる。
リンパ節転移のある場合(3期)には、インターフェロンβのほかに3剤の抗がん剤による併用療法を5日間行う。退院後もこの再発防止治療を定期的に繰り返す。
「メラノーマの1期の5年生存率は100%、2期なら約90%、3期でも約60%です。
生存率も術後のQOL(生活の質)も格段に向上しています」(山崎医長)
●信州大学病院(長野県)
信州大学病院皮膚科は、90年から皮膚の病変を大きく拡大して観察するダーモスコピーと呼ばれる診断法を取り入れ、皮膚腫瘍の診断精度を向上させている。皮膚病変にゼリーを塗ってガラス板で圧迫し、光を当てて拡大して見る診断法だ。
「皮膚がんの中でも、悪性度が高く転移しやすいメラノーマ、局所で無制限に増殖する基底細胞がん、良性の脂漏性角化症(老人性イボ)、母斑(ホクロ)は、鑑別が難しく誤診されることがまれではありません。通常の視診では正診率は75~80%ほどですが、当科ではダーモスコピー診断などを用いて正診率を90%以上に向上させています」と
斎田俊明教授。
同科の皮膚腫瘍の診断精度の高さは全国最高レベルと評価されている。とくに、日本人に多い足底のメラノーマの早期病変のダーモスコピーを解明した研究は国際的に注目されている。正確な診断のうえに、皮膚がんに対して手術から化学療法まで適切に行えるようにエキスパートが協力して診療にあたっている。
「メラノーマについては遺伝子治療や温熱免疫療法などの先進的治療法の開発にも取り組んでいます」(斎田教授)
●九州大学病院(福岡県)
九州大学病院の皮膚科では、進行期のメラノーマに対し、樹状細胞療法と呼ばれる治療に取り組んでいる。
「2002年から進行したメラノーマ13例に臨床試験として行っています。副作用が少なく、今後の治療法として期待できます」と師井洋一講師。
樹状細胞は免疫の司令官と呼ばれる細胞だ。がん細胞を攻撃する免疫機能に指令を出して働かせる役割を持つ。その樹状細胞を患者の血液中から取り出して、患者のがん細胞を加えて培養し、再び体内に戻す――という治療法である。
「培養中に、この患者さんのメラノーマを攻撃するようにと樹状細胞に覚え込ませます。
がん細胞だけに作用するため、効率がよく、しかも患者の体への負担が少ないという利点があります。現時点では目覚ましい効果とはいえませんが、さまざまな工夫を行っています」と師井講師。
現在、この臨床試験を行っているのは同科を含めて全国で7~8施設だけである。
■病院名・診療科・医師名・電話・治療方針・特徴
●北海道大学病院 形成外科 山本有平教授 古川洋志助手
(電話)011・716・1161(北海道)
センチネルリンパ節生検や抗がん剤感受性試験を導入し、皮膚がんの集学的外科治療を行う。形成・美容外科手術を応用しQOL向上
●埼玉医科大学病院 皮膚科 田口理史講師(電話)049・276・1111(埼玉県)
メラノーマなどの皮膚がんに年間20例を超えるセンチネルリンパ節生検を行って良好な手術成績。ダーモスコピーによる診断も行う
●国立がんセンター中央病院 皮膚科 山崎直也医長(電話)03・3542・2511(東京都)
患者さんにやさしいチーム・包括医療を重視。年間50~60例の造血幹細胞移植を行う。
すべての移植に対応できる設備と経験を持つ
●虎の門病院 皮膚科 大原國章部長(電話)03・3588・1111(東京都)
年間症例数約150例。的確な診断と十分な説明、高度で経験豊富な手術手技を持つ。
早期・軽症例には外来手術も行う
●信州大学病院 皮膚科 斎田俊明教授(電話)0263・35・4600(長野県)
日本の皮膚腫瘍学の中心的施設。診断から治療まで専門医が揃っている。
とくにメラノーマの研究は国際的に高く評価されている
●静岡県立静岡がんセンター 皮膚科 清原祥夫部長(電話)055・989・5222(静岡県)
すべての皮膚がんに対し進行度に応じてあらゆる治療を提供。部位的に手術が難しい症例には陽子線療法も積極的に行っている
●浜松医科大学病院 皮膚科 瀧川雅浩教授(電話)053・435・2111(静岡県)
難治性のメラノーマに対して、自らのT細胞を活性化する経皮免疫療法を行う。副作用、苦痛もほとんどなく良好な成績
●名古屋大学病院 皮膚科 富田靖教授(電話)052・741・2111(愛知県)
昨年の皮膚がん手術数149例(メラノーマ39、有棘細胞がん25、基底細胞がん35等)で全国有数。センチネルリンパ節生検34例実施
●九州大学病院 皮膚科 師井洋一講師(電話)092・641・1151(福岡県)
日本初の高度先進医療・センチネルリンパ節生検を皮膚悪性腫瘍全般に施行中。進行期メラノーマに樹状細胞療法を行っている
●熊本大学病院 皮膚科 影下登志郎助教授(電話)096・344・2111(熊本県)
メラノーマの症例数は全国トップクラス。進行度に応じた手術や化学療法を実践。
センチネルリンパ節生検は3D画面で行う
腎臓がんに強い病院ベスト10
腎臓は、腰のすぐ上の高さの背骨の両側に1個ずつある。
腎臓がんはある程度大きくならないと自覚症状がほとんど表れず、早期発見の機会を失いやすい。治療の選択肢が広がり、腎臓を残す手術も行われるようになっているが、腎臓がんの治療で定評がある病院は?。
●関西医大病院(大阪府)
関西医科大学病院の泌尿器科は、日本で最も早く腎臓がんに腹腔鏡手術を導入した
病院の一つとして知られる。92年からこれまでの腹腔鏡手術実績は150例以上に上り、
全国有数だ。
通常の腎臓がんの開放手術では、腹部を15~20センチと肋骨(ろっこつ)の一部を
切開するなど、身体への負担が大きい。しかし、腹腔鏡手術は腹に小さな穴を開け、
内視鏡や超音波メスなどを挿入して、モニターの画面を見ながら行う。開放手術に比べて、
身体への負担が軽く、術後の痛みが少なく、入院期間も短いなどのメリットがある。
「腹腔鏡下の根治的腎摘除術はこれまで120例以上行っていますが、大きな合併症は
経験していません。また、ほとんどの患者さんが、開放手術に移行することなく、
腹腔鏡手術を終えています」と松田公志教授。
一般的にがんの直径が4センチ以下の小さな腎臓がんでは、腎臓の一部を温存する
腎温存手術が行われる。この場合も通常は腹を切開する開放手術が行われる。
しかし、同科では99年から、腹腔鏡手術の熟練医が、腹腔鏡下での手術を始めた。
「すでに30例以上に行っています」(松田教授)
●東京医科歯科大病院(東京都)
東京医科歯科大学病院の泌尿器科は、98年にミニマム創内視鏡下手術を開発し、
これまでに200例以上の腎臓がんに行っている。ミニマム創内視鏡下手術とは、
腹を大きく切開する開放手術と腹腔鏡手術のそれぞれの長所を生かし、短所の
克服を目指して開発されたものだ。
「この手術は腎臓を取り出すための5センチ前後の小さな1つの傷で行います。
この“傷”から内視鏡を使いますが、モニター画面だけでなく、直接体の中も見えるため、
全体を見ながら安全に行うことができます。腎臓がんの進み具合や出血などの
緊急事態にも、傷のサイズを大きくすることですぐに対応でき安全です」(木原和徳教授)
手術時間は2、3時間。輸血はまずしない(1%程度)。翌日には十分な歩行ができ、
食事もできる。この手術の対象患者や手術代は、開放手術とほぼ同じ。術後の5年生存率も
開放手術、腹腔鏡手術と同じだ。
「2000年からは腎温存手術もミニマム創内視鏡下手術で行っています。200例のうち
約30例に行い、良好な治療成績です」と木原教授。
●東京女子医大東医療センター(東京都)
東京女子医科大学東医療センター泌尿器科は、腎臓がんの年間手術数40例以上で
全国有数だ。
「がんの直径が10センチ未満なら腹腔鏡手術、4センチ未満なら腎温存手術が可能です。
開放手術ならがんの大きさに関係なく行えます。患者さんと相談し、治療法を選択します」と
中澤速和助教授。
これらの手術では腎動脈や腎静脈を遮断しながら行う血流遮断法、がんの周囲を
マイクロ波凝固装置などで凝固させて行う無阻血法、臓器を氷で冷やす冷却法などを
用いて、安全に行う。局所に限局した腎臓がん(がんが被膜を超えず直径4センチ以下)
なら術後の5年生存率は98%、手術例全体でも78%ほどと好成績だ。
ただし、腎臓がん患者の6人に1人は転移がある。この場合にはインターフェロンによる
免疫療法を行う。2~4週間に1回ペースで外来通院。自宅で週3回、自己注射を続ける。
「肺転移だけの場合は約40%に有効です。大きな副作用もないようです。肺以外の転移を
含む場合など、全体の奏効率(がんが消失または縮小)は22%ほどです。生存期間も
延びています」(中澤助教授)
●病院名・診療科・医師名・電話・治療方針・特徴
●札幌医科大学病院 泌尿器科
塚本泰司教授 (電話)011・611・2111(北海道)
病状やクオリティーオブライフを考慮し、開放手術(腹膜外到達法による)や
腹腔鏡手術(腎部分切除を含む)を積極的に行う
●東京女子医科大学東医療センター 泌尿器科
中澤速和助教授 (電話)03・3810・1111(東京都)
腹腔鏡手術にも積極的。中澤助教授の腹腔鏡手術の延べ数は150例を超え全国有数。
転移症例にはインターフェロンで良好な成績
●東京医科歯科大学病院 泌尿器科
木原和徳教授 (電話)03・3813・6111(東京都)
腎臓がんに対して開放・腹腔鏡手術を中心とした各種の治療を実施。10~20年以上の
長期にわたる経過観察を重視している
●仙台社会保険病院 泌尿器科
庵谷尚正主任部長 (電話)022・275・3111(宮城県)
開放手術と腹腔鏡手術の短所を克服したミニマム創内視鏡下手術を開発。
200例以上の実績。全国への普及活動に積極的に取り組む
●新潟県立がんセンター新潟病院 泌尿器科
北村康男部長 (電話)025・266・5111(新潟県)
年40~70例の腎細胞がん、年10~20例の腎盂がんの手術。看護師、手術部スタッフの
協力で標準治療を踏まえた安全・確実な手術を提供
●名古屋大学医学部付属病院 泌尿器科
小野佳成助教授 (電話)052・741・2111(愛知県)
日本で最初に腎臓がんに対する腹腔鏡手術を行い、現在までに400例以上の
手術実績がある。開放手術と同等の治療成績を挙げている
●大阪府立成人病センター 泌尿器科
宇佐美道之部長 (電話)06・6972・1181(大阪府)
04年の手術数51例。早期には腎機能温存及び低侵襲性腹腔鏡下手術、進行例では
拡大根治的手術を含めた集学的治療で成績向上に努力
●関西医科大学付属滝井病院 泌尿器科
松田公志教授 (電話)06・6992・1001(大阪府)
より侵襲の小さな治療を目指す。比較的大きな腎臓がんには腹腔鏡下根治的腎摘除術、
4センチ以下には腹腔鏡下腎部分切除術を行う
●愛媛県立中央病院 泌尿器科
菅政治部長 (電話)089・947・1111(愛媛県)
腹腔鏡手術に積極的に取り組む。腎尿管がんに対する年間の腹腔鏡手術数は45例。
腎部分切除などで腎機能の温存も図る
●九州大学病院 泌尿器科
内藤誠二教授 (電話)092・642・5615外来(福岡県)
腹腔鏡下根治的腎摘除術や腎機能を温存する腎部分切除術で実績。進行がんには
インターフェロンと樹状細胞併用療法を開発、実施中
腎臓がんはある程度大きくならないと自覚症状がほとんど表れず、早期発見の機会を失いやすい。治療の選択肢が広がり、腎臓を残す手術も行われるようになっているが、腎臓がんの治療で定評がある病院は?。
●関西医大病院(大阪府)
関西医科大学病院の泌尿器科は、日本で最も早く腎臓がんに腹腔鏡手術を導入した
病院の一つとして知られる。92年からこれまでの腹腔鏡手術実績は150例以上に上り、
全国有数だ。
通常の腎臓がんの開放手術では、腹部を15~20センチと肋骨(ろっこつ)の一部を
切開するなど、身体への負担が大きい。しかし、腹腔鏡手術は腹に小さな穴を開け、
内視鏡や超音波メスなどを挿入して、モニターの画面を見ながら行う。開放手術に比べて、
身体への負担が軽く、術後の痛みが少なく、入院期間も短いなどのメリットがある。
「腹腔鏡下の根治的腎摘除術はこれまで120例以上行っていますが、大きな合併症は
経験していません。また、ほとんどの患者さんが、開放手術に移行することなく、
腹腔鏡手術を終えています」と松田公志教授。
一般的にがんの直径が4センチ以下の小さな腎臓がんでは、腎臓の一部を温存する
腎温存手術が行われる。この場合も通常は腹を切開する開放手術が行われる。
しかし、同科では99年から、腹腔鏡手術の熟練医が、腹腔鏡下での手術を始めた。
「すでに30例以上に行っています」(松田教授)
●東京医科歯科大病院(東京都)
東京医科歯科大学病院の泌尿器科は、98年にミニマム創内視鏡下手術を開発し、
これまでに200例以上の腎臓がんに行っている。ミニマム創内視鏡下手術とは、
腹を大きく切開する開放手術と腹腔鏡手術のそれぞれの長所を生かし、短所の
克服を目指して開発されたものだ。
「この手術は腎臓を取り出すための5センチ前後の小さな1つの傷で行います。
この“傷”から内視鏡を使いますが、モニター画面だけでなく、直接体の中も見えるため、
全体を見ながら安全に行うことができます。腎臓がんの進み具合や出血などの
緊急事態にも、傷のサイズを大きくすることですぐに対応でき安全です」(木原和徳教授)
手術時間は2、3時間。輸血はまずしない(1%程度)。翌日には十分な歩行ができ、
食事もできる。この手術の対象患者や手術代は、開放手術とほぼ同じ。術後の5年生存率も
開放手術、腹腔鏡手術と同じだ。
「2000年からは腎温存手術もミニマム創内視鏡下手術で行っています。200例のうち
約30例に行い、良好な治療成績です」と木原教授。
●東京女子医大東医療センター(東京都)
東京女子医科大学東医療センター泌尿器科は、腎臓がんの年間手術数40例以上で
全国有数だ。
「がんの直径が10センチ未満なら腹腔鏡手術、4センチ未満なら腎温存手術が可能です。
開放手術ならがんの大きさに関係なく行えます。患者さんと相談し、治療法を選択します」と
中澤速和助教授。
これらの手術では腎動脈や腎静脈を遮断しながら行う血流遮断法、がんの周囲を
マイクロ波凝固装置などで凝固させて行う無阻血法、臓器を氷で冷やす冷却法などを
用いて、安全に行う。局所に限局した腎臓がん(がんが被膜を超えず直径4センチ以下)
なら術後の5年生存率は98%、手術例全体でも78%ほどと好成績だ。
ただし、腎臓がん患者の6人に1人は転移がある。この場合にはインターフェロンによる
免疫療法を行う。2~4週間に1回ペースで外来通院。自宅で週3回、自己注射を続ける。
「肺転移だけの場合は約40%に有効です。大きな副作用もないようです。肺以外の転移を
含む場合など、全体の奏効率(がんが消失または縮小)は22%ほどです。生存期間も
延びています」(中澤助教授)
●病院名・診療科・医師名・電話・治療方針・特徴
●札幌医科大学病院 泌尿器科
塚本泰司教授 (電話)011・611・2111(北海道)
病状やクオリティーオブライフを考慮し、開放手術(腹膜外到達法による)や
腹腔鏡手術(腎部分切除を含む)を積極的に行う
●東京女子医科大学東医療センター 泌尿器科
中澤速和助教授 (電話)03・3810・1111(東京都)
腹腔鏡手術にも積極的。中澤助教授の腹腔鏡手術の延べ数は150例を超え全国有数。
転移症例にはインターフェロンで良好な成績
●東京医科歯科大学病院 泌尿器科
木原和徳教授 (電話)03・3813・6111(東京都)
腎臓がんに対して開放・腹腔鏡手術を中心とした各種の治療を実施。10~20年以上の
長期にわたる経過観察を重視している
●仙台社会保険病院 泌尿器科
庵谷尚正主任部長 (電話)022・275・3111(宮城県)
開放手術と腹腔鏡手術の短所を克服したミニマム創内視鏡下手術を開発。
200例以上の実績。全国への普及活動に積極的に取り組む
●新潟県立がんセンター新潟病院 泌尿器科
北村康男部長 (電話)025・266・5111(新潟県)
年40~70例の腎細胞がん、年10~20例の腎盂がんの手術。看護師、手術部スタッフの
協力で標準治療を踏まえた安全・確実な手術を提供
●名古屋大学医学部付属病院 泌尿器科
小野佳成助教授 (電話)052・741・2111(愛知県)
日本で最初に腎臓がんに対する腹腔鏡手術を行い、現在までに400例以上の
手術実績がある。開放手術と同等の治療成績を挙げている
●大阪府立成人病センター 泌尿器科
宇佐美道之部長 (電話)06・6972・1181(大阪府)
04年の手術数51例。早期には腎機能温存及び低侵襲性腹腔鏡下手術、進行例では
拡大根治的手術を含めた集学的治療で成績向上に努力
●関西医科大学付属滝井病院 泌尿器科
松田公志教授 (電話)06・6992・1001(大阪府)
より侵襲の小さな治療を目指す。比較的大きな腎臓がんには腹腔鏡下根治的腎摘除術、
4センチ以下には腹腔鏡下腎部分切除術を行う
●愛媛県立中央病院 泌尿器科
菅政治部長 (電話)089・947・1111(愛媛県)
腹腔鏡手術に積極的に取り組む。腎尿管がんに対する年間の腹腔鏡手術数は45例。
腎部分切除などで腎機能の温存も図る
●九州大学病院 泌尿器科
内藤誠二教授 (電話)092・642・5615外来(福岡県)
腹腔鏡下根治的腎摘除術や腎機能を温存する腎部分切除術で実績。進行がんには
インターフェロンと樹状細胞併用療法を開発、実施中
膀胱がんに強い病院ベスト10
膀胱は尿を一時的にためておく袋状の器官。膀胱がんの90%は膀胱の内側をおおっている粘膜層に発生する。
治療後の生存率が比較的高いがんだが、繰り返し発生しやすいという問題があるし、転移すると生存率は著しく低下する。このがんの治療で定評がある病院はどこなのか。
●国立がんセンター中央病院(東京都)
国立がんセンター中央病院泌尿器科は、膀胱がんの全摘手術数が年間54例(04年)で全国トップである。また、膀胱全摘術を受けた患者に対し、自然に近い形で排尿ができる尿路変向術も数多くこなし、実績を持つ。
膀胱全摘術後の尿路変向術には自然排尿型代用膀胱と回腸導管がある。前者は小腸の一部を切り取り、袋状に縫い合わせて尿をためる新しい袋(新膀胱)を作り、尿道とつなげるものだ。後者は膀胱の代わりに小腸の一部の回腸を尿路として用い腹壁まで尿を誘導、腹壁に採尿具を装着して尿を出す再建手術である。
「尿道にがんが再発する危険が少ない患者さんで、ご本人が希望される場合には自然排尿型代用膀胱を作ります。全摘と同時に行う手術で6時間くらいかかります」(藤元博行医長)
自然排尿型代用膀胱は見た目もよく、患者の満足度は高いようだという。自然排尿型代用膀胱ができない場合には尿道も摘除し、回腸導管を行う。これも全摘と同時に取り組み、5、6時間かかる手術だ。
●新潟県立がんセンター新潟病院(新潟県)
新潟県立がんセンター新潟病院泌尿器科は、膀胱がんの年間の新規患者数が85人でトップクラス。その70~80%はがんが膀胱内の粘膜やその下の粘膜下層にとどまる表在性の膀胱がんだ。
この表在性の膀胱がんには内視鏡を用いた経尿道的切除を行う。尿道から細長い電気メスを膀胱内に挿入して、がんを削り取る手術である。手術時間は1時間程度。入院期間は3、4日。同科はこの経尿道的切除を年間209件(04年)実施し、この切除数でもトップクラスだ。
「表在性の膀胱がんは膀胱内の新たな部位に再発しやすいので、内視鏡手術を繰り返すこともあります。また、再発予防のために、手術後、膀胱内に結核の予防接種で使われるBCGや抗がん剤を注入することもあります」(小松原秀一臨床部長)
膀胱壁の深部、壁外、リンパ節などに進行した場合は開腹手術を行う。また、進行したり転移して手術ができない場合には抗がん剤治療を行う。「4種類の抗がん剤を併用するMVAC療法(エムバック)などを行います」と小松原臨床部長。
●筑波大学病院 泌尿器科(茨城県)
筑波大学病院泌尿器科は、患者のQOL(生活の質)の保持に重点を置き、筋層にがんが入り込んだ浸潤性膀胱がんを対象に、膀胱を温存する放射線化学療法で先駆的な役割を果たす。
「膀胱を温存する放射線化学療法は、90年から現在まで52例に実施しています。再発の恐れが少ない患者に対して行ってきました。この治療で膀胱を温存した患者の5年生存率は76%です。5年無再発生存率は65%です。いずれも膀胱全摘術による5年生存率や5年無再発生存率よりも優れています」(赤座英之教授) 膀胱を温存する放射線化学療法は最初に内視鏡手術でがんを切除し、その後、放射線治療と抗がん剤治療を併用する。放射線は週5回ずつ8週間、同時に2種類の抗がん剤を3週間ごとに3回、局所動注する。
米国で発表されたデータでも、浸潤性膀胱がんに対する放射線化学療法は手術に近い成績が得られているという。
「近い将来、膀胱を温存する放射線化学療法は手術と同等の治療法になる可能性があります」(赤座教授)
■病院名・診療科・医師名・電話・治療方針・特徴
●札幌医科大学病院 泌尿器科 塚本泰司教授(北海道) (電話)011・611・2111
標準的な治療法を提示し、膀胱がんの進行度、患者の希望に応じて治療方法を決定する。
自然排尿型の尿路再建も数多く手がける
●自治医科大学付属病院 泌尿器科 森田辰男教授(栃木県) (電話)0285・44・2111
膀胱がんの手術は年間120例、膀胱鏡検査は年間1000例を超える。
病期に応じた標準的治療を提供。新規抗がん剤の化学療法も行う
●筑波大学病院 泌尿器科 赤座英之教授(茨城県) (電話)029・853・3571
浸潤性膀胱がんに対して膀胱を温存する放射線化学療法で先駆的な役割を果たす。
他科との連携によるチーム医療を大切にしている
●国立がんセンター中央病院 泌尿器科 藤元博行医長(東京都)(電話)03・3542・2511
年間(04年)の膀胱全摘手術数54例で全国一。的確な判断と高い技術力を持ち、
取りこぼしをなくし、生存率の向上を目指す
●東京医科大学病院 泌尿器科 橘政昭教授(東京都) (電話)03・3342・6111
浸潤性の膀胱がんには膀胱全摘術を適応せざるを得ないが、自然排尿型尿路変更術や
勃起神経温存による機能温存手術を心掛けている
●新潟県立がんセンター新潟病院 泌尿器科 小松原秀一臨床部長(新潟県)
(電話)025・266・5111
年間新規患者数は85人とトップクラス。内視鏡手術と膀胱摘除手術、抗がん剤治療を
要する進行がんに的確な治療方針を提示できる
●小牧市民病院 泌尿器科 松浦治部長(愛知県) (電話)0568・76・4131
膀胱外に浸潤した場合も動注併用の全摘手術で完治を目指す。排尿効率のよい新しい
型の代用膀胱を造設し、術後のQOLを向上
●大阪府立成人病センター 泌尿器科 宇佐美道之部長(大阪府) (電話)06・6972・1181
昨年の膀胱全摘術数26例。自然排尿型尿路変向や男性機能温存等、QOL保持にも
重点を置き、放射線化学療法での膀胱温存にも対応
●日本赤十字社和歌山医療センター 第1泌尿器科 林正部長(和歌山県)
(電話)073・422・4171
05年の膀胱全摘術数は28例。うち80代が3例、90代が2例。
短時間(平均3時間37分)で安全な手術を行っている
●原三信病院 泌尿器科 山口秋人副院長(福岡県)(電話)092・291・3434
泌尿器科常勤医12人。膀胱がん新患は過去26年で1201人の実績。
年間(05年)の膀胱全摘術は16例、内視鏡手術は244例
治療後の生存率が比較的高いがんだが、繰り返し発生しやすいという問題があるし、転移すると生存率は著しく低下する。このがんの治療で定評がある病院はどこなのか。
●国立がんセンター中央病院(東京都)
国立がんセンター中央病院泌尿器科は、膀胱がんの全摘手術数が年間54例(04年)で全国トップである。また、膀胱全摘術を受けた患者に対し、自然に近い形で排尿ができる尿路変向術も数多くこなし、実績を持つ。
膀胱全摘術後の尿路変向術には自然排尿型代用膀胱と回腸導管がある。前者は小腸の一部を切り取り、袋状に縫い合わせて尿をためる新しい袋(新膀胱)を作り、尿道とつなげるものだ。後者は膀胱の代わりに小腸の一部の回腸を尿路として用い腹壁まで尿を誘導、腹壁に採尿具を装着して尿を出す再建手術である。
「尿道にがんが再発する危険が少ない患者さんで、ご本人が希望される場合には自然排尿型代用膀胱を作ります。全摘と同時に行う手術で6時間くらいかかります」(藤元博行医長)
自然排尿型代用膀胱は見た目もよく、患者の満足度は高いようだという。自然排尿型代用膀胱ができない場合には尿道も摘除し、回腸導管を行う。これも全摘と同時に取り組み、5、6時間かかる手術だ。
●新潟県立がんセンター新潟病院(新潟県)
新潟県立がんセンター新潟病院泌尿器科は、膀胱がんの年間の新規患者数が85人でトップクラス。その70~80%はがんが膀胱内の粘膜やその下の粘膜下層にとどまる表在性の膀胱がんだ。
この表在性の膀胱がんには内視鏡を用いた経尿道的切除を行う。尿道から細長い電気メスを膀胱内に挿入して、がんを削り取る手術である。手術時間は1時間程度。入院期間は3、4日。同科はこの経尿道的切除を年間209件(04年)実施し、この切除数でもトップクラスだ。
「表在性の膀胱がんは膀胱内の新たな部位に再発しやすいので、内視鏡手術を繰り返すこともあります。また、再発予防のために、手術後、膀胱内に結核の予防接種で使われるBCGや抗がん剤を注入することもあります」(小松原秀一臨床部長)
膀胱壁の深部、壁外、リンパ節などに進行した場合は開腹手術を行う。また、進行したり転移して手術ができない場合には抗がん剤治療を行う。「4種類の抗がん剤を併用するMVAC療法(エムバック)などを行います」と小松原臨床部長。
●筑波大学病院 泌尿器科(茨城県)
筑波大学病院泌尿器科は、患者のQOL(生活の質)の保持に重点を置き、筋層にがんが入り込んだ浸潤性膀胱がんを対象に、膀胱を温存する放射線化学療法で先駆的な役割を果たす。
「膀胱を温存する放射線化学療法は、90年から現在まで52例に実施しています。再発の恐れが少ない患者に対して行ってきました。この治療で膀胱を温存した患者の5年生存率は76%です。5年無再発生存率は65%です。いずれも膀胱全摘術による5年生存率や5年無再発生存率よりも優れています」(赤座英之教授) 膀胱を温存する放射線化学療法は最初に内視鏡手術でがんを切除し、その後、放射線治療と抗がん剤治療を併用する。放射線は週5回ずつ8週間、同時に2種類の抗がん剤を3週間ごとに3回、局所動注する。
米国で発表されたデータでも、浸潤性膀胱がんに対する放射線化学療法は手術に近い成績が得られているという。
「近い将来、膀胱を温存する放射線化学療法は手術と同等の治療法になる可能性があります」(赤座教授)
■病院名・診療科・医師名・電話・治療方針・特徴
●札幌医科大学病院 泌尿器科 塚本泰司教授(北海道) (電話)011・611・2111
標準的な治療法を提示し、膀胱がんの進行度、患者の希望に応じて治療方法を決定する。
自然排尿型の尿路再建も数多く手がける
●自治医科大学付属病院 泌尿器科 森田辰男教授(栃木県) (電話)0285・44・2111
膀胱がんの手術は年間120例、膀胱鏡検査は年間1000例を超える。
病期に応じた標準的治療を提供。新規抗がん剤の化学療法も行う
●筑波大学病院 泌尿器科 赤座英之教授(茨城県) (電話)029・853・3571
浸潤性膀胱がんに対して膀胱を温存する放射線化学療法で先駆的な役割を果たす。
他科との連携によるチーム医療を大切にしている
●国立がんセンター中央病院 泌尿器科 藤元博行医長(東京都)(電話)03・3542・2511
年間(04年)の膀胱全摘手術数54例で全国一。的確な判断と高い技術力を持ち、
取りこぼしをなくし、生存率の向上を目指す
●東京医科大学病院 泌尿器科 橘政昭教授(東京都) (電話)03・3342・6111
浸潤性の膀胱がんには膀胱全摘術を適応せざるを得ないが、自然排尿型尿路変更術や
勃起神経温存による機能温存手術を心掛けている
●新潟県立がんセンター新潟病院 泌尿器科 小松原秀一臨床部長(新潟県)
(電話)025・266・5111
年間新規患者数は85人とトップクラス。内視鏡手術と膀胱摘除手術、抗がん剤治療を
要する進行がんに的確な治療方針を提示できる
●小牧市民病院 泌尿器科 松浦治部長(愛知県) (電話)0568・76・4131
膀胱外に浸潤した場合も動注併用の全摘手術で完治を目指す。排尿効率のよい新しい
型の代用膀胱を造設し、術後のQOLを向上
●大阪府立成人病センター 泌尿器科 宇佐美道之部長(大阪府) (電話)06・6972・1181
昨年の膀胱全摘術数26例。自然排尿型尿路変向や男性機能温存等、QOL保持にも
重点を置き、放射線化学療法での膀胱温存にも対応
●日本赤十字社和歌山医療センター 第1泌尿器科 林正部長(和歌山県)
(電話)073・422・4171
05年の膀胱全摘術数は28例。うち80代が3例、90代が2例。
短時間(平均3時間37分)で安全な手術を行っている
●原三信病院 泌尿器科 山口秋人副院長(福岡県)(電話)092・291・3434
泌尿器科常勤医12人。膀胱がん新患は過去26年で1201人の実績。
年間(05年)の膀胱全摘術は16例、内視鏡手術は244例
脳腫瘍に強い病院ベスト10
脳腫瘍は脳組織の中に異常細胞が増殖する病気だ。
発生率はざっと10万人に12人。細胞の形や性質によって
細かく分類されるが、全体として悪性のものが多いというから
怖いのだ。脳腫瘍で評価の高い病院を紹介しよう。
●東京女子医科大学病院(東京都)
東京女子医大病院の脳神経外科は、年間の脳腫瘍手術数が約320例で全国トップ。
脳腫瘍の手術で重要なのは、画像診断で確認された腫瘍を残らずきれいに摘出すること。
そして、それを言語や運動などの神経を傷つけずに行うことだ。
同科では手術中に患者と会話をして言語機能を確認しながら行う「覚醒下手術」や、
手術中のMRI画像と摘出部位画像を重ね合わせて正確な摘出を行う「術中MRI」などの
新技術を用いて、5年生存率を飛躍的に向上させている。
「脳腫瘍の覚醒下手術は、てんかんの手術を応用したものです。特殊な麻酔薬を使います。
日本では95年に私が最初に始めました。術中MRIは98年から取り組んでいます。
2000年からは、世界で初めて2つの新技術をドッキングした治療を始めました」と
堀智勝教授。
これは脳腫瘍の中でも難治の神経膠腫(グリオーマ)で治療効果を上げている。
「最近の50例のグリオーマを検討したところ、画像診断で確認された腫瘍の摘出率は
平均95%に向上しています。一般的には70~80%です。とくにグレード3で著しい
治療効果を上げて、5年生存率は従来の20%台から70%近くへと飛躍的な向上が
期待できます」(堀教授)
●日本医科大学病院(東京都)
日本医科大病院の脳神経外科は、脳下垂体腫瘍の手術数が年間約150例で全国
トップクラス。寺本明教授の通算手術数は1800例を超え世界8位だ。
脳下垂体腫瘍の手術は上唇の裏を切開し、鼻の奥の骨(蝶形骨)を開いて腫瘍を
取り除く「顕微鏡手術」と、鼻の穴から内視鏡を入れて腫瘍を摘出する「内視鏡手術」がある。
「脳下垂体は全身のホルモンの働きを支配する機能を持っています。いずれの手術でも、
腫瘍を取り除く際には、下垂体の機能を損なわないように行うことが大切です。脳
卒中などの手術とは違った技術が必要です」と寺本教授。
同科での顕微鏡手術の手術時間は1時間半ほど。一般的には4~5時間だから、
かなり短く、かつ安全に行われている。
「これまで手術による重篤な合併症はほとんどなく、手術死亡例もゼロです。
脳下垂体手術を専門とする医師や看護師などのチーム医療によって、短時間で安全な
手術を実現しています」(寺本教授)
●北野病院(大阪府)
北野病院の脳神経外科脳腫瘍センターは、年間約130例の脳腫瘍手術を行い
全国有数だ。日本で最初の民間の脳腫瘍センターを05年に設立し、各科の専門家による
チーム医療で脳腫瘍の治療に取り組む。手術だけでなく、化学放射線療法に力を入れる。
海外では神経膠腫のグレード3、4の再発に対して、新しい抗がん剤テモロゾマイドと
放射線療法の併用療法が行われている。放射線単独療法よりも、この併用療法の方が、
生存期間が延びることがわかったのだ。
「当院では厳密な決まりのもとに、国内で初めてテモロゾマイドを用いた臨床治験を
行いました。今年中に、この抗がん剤は保険適用が見込まれています」(石川正恒部長)
現在、この化学放射線療法の治験に参加できるのは、18歳から70歳までで身の回りの
世話ができることなど、いくつかの条件が必要だ。
「今後は、抗がん剤と放射線療法を併用した化学放射線療法も有力な治療法になると
思います」と石川部長。
●病院名・診療科・医師名・電話・治療方針・特徴
●広南病院 脳神経外科
小川欣一医師(電話)022・248・2131(宮城県)
東北大学脳神経外科と補完的関係にある。下垂体腫瘍など良性脳腫瘍を中心にMRI、
病理、内分泌学的診断に基づいて治療を行う
●東京女子医科大学病院(東京都) 脳神経外科
堀智勝教授(電話)03・3353・8111(東京都)
脳腫瘍の年間手術数約320例(05年)で全国一。覚醒下手術や術中MRIなどの新技術を駆使し、摘出率と5年生存率を大幅に向上
●虎の門病院 脳神経外科
臼井雅昭部長(電話)03・3588・1111(東京都)
下垂体腫瘍、聴神経腫瘍、髄膜腫など年間手術数約220例。下垂体腫瘍は治癒率90%以上、聴神経腫瘍では顔面神経温存100%
●慶応義塾大学病院 脳神経外科
河瀬斌教授(電話)03・3353・1211(東京都)
脳腫瘍の年間手術数約280例。その多くが他病院からの紹介。あらゆる頭蓋底手術を実施。耳鼻科、形成外科と連携して手術を行う
●日本医科大学病院 脳神経外科
寺本明教授(電話)03・3822・2131(東京都)
下垂体腫瘍の年間手術数約150例で全国トップクラス。寺本教授の通算1800例は目下世界8位。重篤な合併症、手術死亡例なし
●名古屋大学病院 脳神経外科
吉田純教授(電話)052・741・2111(愛知県)
術中MRI画像誘導手術、内視鏡手術を含め年間130例の脳腫瘍外科手術を実施。悪性脳腫瘍には遺伝子治療、先端免疫治療等を行う
●北野病院 脳神経外科脳腫瘍センター
石川正恒部長(電話)06・6312・1221(大阪府)
日本で最初に民間の脳腫瘍センターを設立。新しい抗がん剤テモロゾマイドの国内初の治療実績。手術と化学放射線療法を適切に選択
●大阪大学病院 脳神経外科
吉峰俊樹教授(電話)06・6879・5111(大阪府)
昨年の治療数168例(うち手術123例、サイバーナイフ45例)。最先端の画像誘導手術、骨髄移植化学療法、新しい免疫療法の臨床試験中
●九州大学病院 脳神経外科
佐々木富男教授(電話)096・642・5533外来(福岡県)
脳腫瘍の年間手術数130例で全国有数。難易度の高い脳深部の腫瘍が多い。特に聴神経腫瘍は症例数、治療成績とも全国トップクラス
●熊本大学病院 脳神経外科
倉津純一教授 (電話)096・344・2111(熊本県)
05年の脳腫瘍患者数は163例。悪性脳腫瘍93例には集学的治療体制で対応。良性脳腫瘍も厳格な手術適応により良好な治療成績
発生率はざっと10万人に12人。細胞の形や性質によって
細かく分類されるが、全体として悪性のものが多いというから
怖いのだ。脳腫瘍で評価の高い病院を紹介しよう。
●東京女子医科大学病院(東京都)
東京女子医大病院の脳神経外科は、年間の脳腫瘍手術数が約320例で全国トップ。
脳腫瘍の手術で重要なのは、画像診断で確認された腫瘍を残らずきれいに摘出すること。
そして、それを言語や運動などの神経を傷つけずに行うことだ。
同科では手術中に患者と会話をして言語機能を確認しながら行う「覚醒下手術」や、
手術中のMRI画像と摘出部位画像を重ね合わせて正確な摘出を行う「術中MRI」などの
新技術を用いて、5年生存率を飛躍的に向上させている。
「脳腫瘍の覚醒下手術は、てんかんの手術を応用したものです。特殊な麻酔薬を使います。
日本では95年に私が最初に始めました。術中MRIは98年から取り組んでいます。
2000年からは、世界で初めて2つの新技術をドッキングした治療を始めました」と
堀智勝教授。
これは脳腫瘍の中でも難治の神経膠腫(グリオーマ)で治療効果を上げている。
「最近の50例のグリオーマを検討したところ、画像診断で確認された腫瘍の摘出率は
平均95%に向上しています。一般的には70~80%です。とくにグレード3で著しい
治療効果を上げて、5年生存率は従来の20%台から70%近くへと飛躍的な向上が
期待できます」(堀教授)
●日本医科大学病院(東京都)
日本医科大病院の脳神経外科は、脳下垂体腫瘍の手術数が年間約150例で全国
トップクラス。寺本明教授の通算手術数は1800例を超え世界8位だ。
脳下垂体腫瘍の手術は上唇の裏を切開し、鼻の奥の骨(蝶形骨)を開いて腫瘍を
取り除く「顕微鏡手術」と、鼻の穴から内視鏡を入れて腫瘍を摘出する「内視鏡手術」がある。
「脳下垂体は全身のホルモンの働きを支配する機能を持っています。いずれの手術でも、
腫瘍を取り除く際には、下垂体の機能を損なわないように行うことが大切です。脳
卒中などの手術とは違った技術が必要です」と寺本教授。
同科での顕微鏡手術の手術時間は1時間半ほど。一般的には4~5時間だから、
かなり短く、かつ安全に行われている。
「これまで手術による重篤な合併症はほとんどなく、手術死亡例もゼロです。
脳下垂体手術を専門とする医師や看護師などのチーム医療によって、短時間で安全な
手術を実現しています」(寺本教授)
●北野病院(大阪府)
北野病院の脳神経外科脳腫瘍センターは、年間約130例の脳腫瘍手術を行い
全国有数だ。日本で最初の民間の脳腫瘍センターを05年に設立し、各科の専門家による
チーム医療で脳腫瘍の治療に取り組む。手術だけでなく、化学放射線療法に力を入れる。
海外では神経膠腫のグレード3、4の再発に対して、新しい抗がん剤テモロゾマイドと
放射線療法の併用療法が行われている。放射線単独療法よりも、この併用療法の方が、
生存期間が延びることがわかったのだ。
「当院では厳密な決まりのもとに、国内で初めてテモロゾマイドを用いた臨床治験を
行いました。今年中に、この抗がん剤は保険適用が見込まれています」(石川正恒部長)
現在、この化学放射線療法の治験に参加できるのは、18歳から70歳までで身の回りの
世話ができることなど、いくつかの条件が必要だ。
「今後は、抗がん剤と放射線療法を併用した化学放射線療法も有力な治療法になると
思います」と石川部長。
●病院名・診療科・医師名・電話・治療方針・特徴
●広南病院 脳神経外科
小川欣一医師(電話)022・248・2131(宮城県)
東北大学脳神経外科と補完的関係にある。下垂体腫瘍など良性脳腫瘍を中心にMRI、
病理、内分泌学的診断に基づいて治療を行う
●東京女子医科大学病院(東京都) 脳神経外科
堀智勝教授(電話)03・3353・8111(東京都)
脳腫瘍の年間手術数約320例(05年)で全国一。覚醒下手術や術中MRIなどの新技術を駆使し、摘出率と5年生存率を大幅に向上
●虎の門病院 脳神経外科
臼井雅昭部長(電話)03・3588・1111(東京都)
下垂体腫瘍、聴神経腫瘍、髄膜腫など年間手術数約220例。下垂体腫瘍は治癒率90%以上、聴神経腫瘍では顔面神経温存100%
●慶応義塾大学病院 脳神経外科
河瀬斌教授(電話)03・3353・1211(東京都)
脳腫瘍の年間手術数約280例。その多くが他病院からの紹介。あらゆる頭蓋底手術を実施。耳鼻科、形成外科と連携して手術を行う
●日本医科大学病院 脳神経外科
寺本明教授(電話)03・3822・2131(東京都)
下垂体腫瘍の年間手術数約150例で全国トップクラス。寺本教授の通算1800例は目下世界8位。重篤な合併症、手術死亡例なし
●名古屋大学病院 脳神経外科
吉田純教授(電話)052・741・2111(愛知県)
術中MRI画像誘導手術、内視鏡手術を含め年間130例の脳腫瘍外科手術を実施。悪性脳腫瘍には遺伝子治療、先端免疫治療等を行う
●北野病院 脳神経外科脳腫瘍センター
石川正恒部長(電話)06・6312・1221(大阪府)
日本で最初に民間の脳腫瘍センターを設立。新しい抗がん剤テモロゾマイドの国内初の治療実績。手術と化学放射線療法を適切に選択
●大阪大学病院 脳神経外科
吉峰俊樹教授(電話)06・6879・5111(大阪府)
昨年の治療数168例(うち手術123例、サイバーナイフ45例)。最先端の画像誘導手術、骨髄移植化学療法、新しい免疫療法の臨床試験中
●九州大学病院 脳神経外科
佐々木富男教授(電話)096・642・5533外来(福岡県)
脳腫瘍の年間手術数130例で全国有数。難易度の高い脳深部の腫瘍が多い。特に聴神経腫瘍は症例数、治療成績とも全国トップクラス
●熊本大学病院 脳神経外科
倉津純一教授 (電話)096・344・2111(熊本県)
05年の脳腫瘍患者数は163例。悪性脳腫瘍93例には集学的治療体制で対応。良性脳腫瘍も厳格な手術適応により良好な治療成績
咽頭がんに強い病院ベスト10
咽頭は鼻の奥から食道に至るまでの食物や空気の通り道で、上・中・下の3部位に分けられる。下咽頭がんは、酒好き・たばこ好きの男性に多く、頭頚部のがんの中でも最も治りにくいがんの一つだ。このがんの治療で定評のある病院は?
●癌研有明病院(東京都)
癌研有明病院の頭頚科は、世界トップクラスのマイクロサージャリーによる再建手術を生かした下咽頭がん手術で実績を持つ。マイクロサージャリーとは肉眼ではなく、顕微鏡をのぞきながら行う微小外科手術のことだ。
「下咽頭の進行がんでは、咽頭と喉頭、食道を切除します。この場合、主に空腸を使って食道を再建し、同時に声を出すための音声再建手術もします。また、がんが小さい場合には喉頭の一部を残す喉頭温存手術を行います。この場合も同様の音声再建手術などを行います。再建手術は血管を上手につなぐなどの高度な技術が求められます。
この再建手術にマイクロサージャリーの実績が役立っています」と川端一嘉部長。
下咽頭がんの年間手術数は40~60例で、そのうち約10%に喉頭温存手術を行っている。
同科での術後5年生存率は喉頭全摘手術が43~44%、喉頭温存手術は68~80%ほどでいずれも好成績だ。
「温存手術で切除範囲を小さくしても、5年生存率は下がらないことがわかってきました。切除範囲が少なければ、術後に起こりやすい誤嚥(食べた物が食道ではなく気道に入る)などを軽減することもできます」(川端部長)
●大阪府立成人病センター(大阪府)
大阪府立成人病センターの耳鼻咽喉科は、下咽頭がんの年間患者数45~50例で全国トップクラスだ。特に「食べる」「声を出す」などさまざまな機能を温存することに積極的に取り組んでいる。
「早期がんには放射線治療か喉頭温存手術のいずれかを選択して、喉頭の機能の温存を図っています。放射線治療による機能温存率はT1(がんが下咽頭のある部分に限られ、最大径2センチ以下)なら約68%、T2(最大径2センチを超え4センチ以下)では約61%です」と吉野邦俊部長。
放射線治療による機能温存率では全国有数の好成績だ。また、喉頭の一部を温存する
喉頭温存手術(T1、T2対象)でも機能温存率は約70%と高い治療成績を誇る。
下咽頭がんは進行した状態で見つかることが多く、声帯を含む喉頭も手術で取らなければならない場合がほとんどだ。しかし、同病院では喉頭温存手術の適応の拡大も検討中である。
「下咽頭がんで再発した場合などにも、可能なら喉頭温存手術を行っています。治療後のリハビリにも力を入れています」(吉野部長)
●北海道大学病院(北海道)
北海道大学病院耳鼻咽喉科では、「超選択的動注化学療法」と呼ばれる最新治療法で、進行した下咽頭がんの治療に取り組んでいる。
「この治療法は90年代初めに米国で開発されたものです。当科では99年からこれまでに24例の下咽頭がん(頭頚部がん全体では120例以上)に実施し、奏効率は100%と好成績です」と福田諭教授。
細い管(カテーテル)を太ももの付け根の動脈から挿入し、下咽頭がんに栄養を送る細い動脈まで運び、抗がん剤を大量に注入してがんのみに集中的に作用させる。
同時に抗がん剤を中和する薬を鎖骨下の静脈に注射する。がんをたたいてから
静脈に流れてきた抗がん剤の作用を減らして、全身への副作用を抑えるという治療法である。
治療期間は約7週間。抗がん剤は週1回、合計3、4回実施。同時に放射線治療も行う。
「効果を得るのに十分な量の抗がん剤を投与しているにもかかわらず、副作用が少ないのがこの治療法の大きなメリット。かなり高い効果が期待できます。手術のできない進行した下咽頭がんや、手術を希望されない方には、有効な治療法の一つです」(福田教授)
●病院名・診療科・医師名・電話・治療方針・特徴
●北海道大学病院 耳鼻咽喉科
福田諭教授 (電話)011・716・1161(北海道)
根治手術、放射線化学同時併用療法、超選択的動注の各治療法を病期と患者の状態に合わせて適切に選択し、優れた成績を得ている
●東北大学病院 耳鼻咽喉・頭頚部外科
志賀清人講師 (電話)022・717・7000(宮城県)
喉頭温存を目的に下咽頭部分切除術や化学放射線療法で好成績。進行例も化学放射線療法とサルベージ手術で生存率の向上を目指す
●栃木県立がんセンター 頭頚科
横山純吉副主幹兼医長 (電話)028・658・5151(栃木県)
手術不能進行例に抗がん剤を用いた超選択的動注を実施。全身への副作用を軽減し、音声や嚥下機能温存と治療成績の向上を得る
●国立がんセンター東病院 消化器内科
田原信医師 (電話)04・7133・1111(千葉県)
下咽頭がんを含む頭頚部がんの治療には頭頚科医と放射線科医、腫瘍内科医が協力し、チーム医療として行っている
●癌研有明病院 頭頚科
川端一嘉部長 (電話)03・3520・0111(東京都)
世界トップクラスのマイクロサージャリーを駆使した再建手術で実績。
年間手術数40~60例。温存手術にも積極的に取り組む
●国立がんセンター中央病院 頭頚科
大山和一郎医長 (電話)03・3542・2511(東京都)
初発例、再発例を問わず、適応のある症例には喉頭を温存した下咽頭がん手術を行う。治療成績と術後のQOLの向上に取り組む
●横浜市立大学付属病院 耳鼻咽喉科
佃守部長 (電話)045・787・2800(神奈川県)
強い抗腫瘍性を持ち、かつ高い放射線増感作用を示す化学療法と放射線治療を併用し、喉頭の機能温存と予後の向上に努めている
●金沢大学病院 耳鼻咽喉科
吉崎智一講師 (電話)076・265・2000(石川県)
超選択的動注と放射線療法による臓器温存治療を実施し、従来の咽頭・頭頚部・食道摘出術に匹敵する生存率を得ている
●大阪府立成人病センター 耳鼻咽喉科
吉野邦俊部長 (電話)06・6972・1181(大阪府)
下咽頭がんの年間患者数45~50例で全国有数。特に喉頭機能温存手術に積極的に取り組む。放射線治療科等の他科との連携も緊密だ
●久留米大学病院 耳鼻咽喉科
中島格教授 (電話)0942・31・7622外来(福岡県)
形成・消化器・放射線とのチーム医療により、国内最高レベルの生存率。初期がんに対する音声保存治療に向けて新たな取り組み中
●癌研有明病院(東京都)
癌研有明病院の頭頚科は、世界トップクラスのマイクロサージャリーによる再建手術を生かした下咽頭がん手術で実績を持つ。マイクロサージャリーとは肉眼ではなく、顕微鏡をのぞきながら行う微小外科手術のことだ。
「下咽頭の進行がんでは、咽頭と喉頭、食道を切除します。この場合、主に空腸を使って食道を再建し、同時に声を出すための音声再建手術もします。また、がんが小さい場合には喉頭の一部を残す喉頭温存手術を行います。この場合も同様の音声再建手術などを行います。再建手術は血管を上手につなぐなどの高度な技術が求められます。
この再建手術にマイクロサージャリーの実績が役立っています」と川端一嘉部長。
下咽頭がんの年間手術数は40~60例で、そのうち約10%に喉頭温存手術を行っている。
同科での術後5年生存率は喉頭全摘手術が43~44%、喉頭温存手術は68~80%ほどでいずれも好成績だ。
「温存手術で切除範囲を小さくしても、5年生存率は下がらないことがわかってきました。切除範囲が少なければ、術後に起こりやすい誤嚥(食べた物が食道ではなく気道に入る)などを軽減することもできます」(川端部長)
●大阪府立成人病センター(大阪府)
大阪府立成人病センターの耳鼻咽喉科は、下咽頭がんの年間患者数45~50例で全国トップクラスだ。特に「食べる」「声を出す」などさまざまな機能を温存することに積極的に取り組んでいる。
「早期がんには放射線治療か喉頭温存手術のいずれかを選択して、喉頭の機能の温存を図っています。放射線治療による機能温存率はT1(がんが下咽頭のある部分に限られ、最大径2センチ以下)なら約68%、T2(最大径2センチを超え4センチ以下)では約61%です」と吉野邦俊部長。
放射線治療による機能温存率では全国有数の好成績だ。また、喉頭の一部を温存する
喉頭温存手術(T1、T2対象)でも機能温存率は約70%と高い治療成績を誇る。
下咽頭がんは進行した状態で見つかることが多く、声帯を含む喉頭も手術で取らなければならない場合がほとんどだ。しかし、同病院では喉頭温存手術の適応の拡大も検討中である。
「下咽頭がんで再発した場合などにも、可能なら喉頭温存手術を行っています。治療後のリハビリにも力を入れています」(吉野部長)
●北海道大学病院(北海道)
北海道大学病院耳鼻咽喉科では、「超選択的動注化学療法」と呼ばれる最新治療法で、進行した下咽頭がんの治療に取り組んでいる。
「この治療法は90年代初めに米国で開発されたものです。当科では99年からこれまでに24例の下咽頭がん(頭頚部がん全体では120例以上)に実施し、奏効率は100%と好成績です」と福田諭教授。
細い管(カテーテル)を太ももの付け根の動脈から挿入し、下咽頭がんに栄養を送る細い動脈まで運び、抗がん剤を大量に注入してがんのみに集中的に作用させる。
同時に抗がん剤を中和する薬を鎖骨下の静脈に注射する。がんをたたいてから
静脈に流れてきた抗がん剤の作用を減らして、全身への副作用を抑えるという治療法である。
治療期間は約7週間。抗がん剤は週1回、合計3、4回実施。同時に放射線治療も行う。
「効果を得るのに十分な量の抗がん剤を投与しているにもかかわらず、副作用が少ないのがこの治療法の大きなメリット。かなり高い効果が期待できます。手術のできない進行した下咽頭がんや、手術を希望されない方には、有効な治療法の一つです」(福田教授)
●病院名・診療科・医師名・電話・治療方針・特徴
●北海道大学病院 耳鼻咽喉科
福田諭教授 (電話)011・716・1161(北海道)
根治手術、放射線化学同時併用療法、超選択的動注の各治療法を病期と患者の状態に合わせて適切に選択し、優れた成績を得ている
●東北大学病院 耳鼻咽喉・頭頚部外科
志賀清人講師 (電話)022・717・7000(宮城県)
喉頭温存を目的に下咽頭部分切除術や化学放射線療法で好成績。進行例も化学放射線療法とサルベージ手術で生存率の向上を目指す
●栃木県立がんセンター 頭頚科
横山純吉副主幹兼医長 (電話)028・658・5151(栃木県)
手術不能進行例に抗がん剤を用いた超選択的動注を実施。全身への副作用を軽減し、音声や嚥下機能温存と治療成績の向上を得る
●国立がんセンター東病院 消化器内科
田原信医師 (電話)04・7133・1111(千葉県)
下咽頭がんを含む頭頚部がんの治療には頭頚科医と放射線科医、腫瘍内科医が協力し、チーム医療として行っている
●癌研有明病院 頭頚科
川端一嘉部長 (電話)03・3520・0111(東京都)
世界トップクラスのマイクロサージャリーを駆使した再建手術で実績。
年間手術数40~60例。温存手術にも積極的に取り組む
●国立がんセンター中央病院 頭頚科
大山和一郎医長 (電話)03・3542・2511(東京都)
初発例、再発例を問わず、適応のある症例には喉頭を温存した下咽頭がん手術を行う。治療成績と術後のQOLの向上に取り組む
●横浜市立大学付属病院 耳鼻咽喉科
佃守部長 (電話)045・787・2800(神奈川県)
強い抗腫瘍性を持ち、かつ高い放射線増感作用を示す化学療法と放射線治療を併用し、喉頭の機能温存と予後の向上に努めている
●金沢大学病院 耳鼻咽喉科
吉崎智一講師 (電話)076・265・2000(石川県)
超選択的動注と放射線療法による臓器温存治療を実施し、従来の咽頭・頭頚部・食道摘出術に匹敵する生存率を得ている
●大阪府立成人病センター 耳鼻咽喉科
吉野邦俊部長 (電話)06・6972・1181(大阪府)
下咽頭がんの年間患者数45~50例で全国有数。特に喉頭機能温存手術に積極的に取り組む。放射線治療科等の他科との連携も緊密だ
●久留米大学病院 耳鼻咽喉科
中島格教授 (電話)0942・31・7622外来(福岡県)
形成・消化器・放射線とのチーム医療により、国内最高レベルの生存率。初期がんに対する音声保存治療に向けて新たな取り組み中
乳がんに強い病院ベスト10
乳がんにかかる女性は、1年で3~4万人で、毎年1000人ずつ増えています。
かかる年代としては30~65歳までの年齢層に多く、以前からすると若い年代の層にも無関係ではなくなってきています。
胸は女性にとってとても大切なものです。
発見や病院の設備などで、結果が大きく変わってくる、乳がんの治療に強い病院をご紹介します。
●聖路加国際病院 (東京)
ブレストセンター乳腺外科 中村清吾(なかむらせいご)センター長、津川浩一郎(つがわこういちろう)副医長、矢形寛(やがたひろし)医幹 (電話)03-3541-5151
2005年5月に乳がんの診断と治療を専門に行うブレストセンターができ、診療を始めました。名医・中村清吾センター長らの乳腺外科チームと放射線科、腫瘍内科、形成外科など、専門医たちが連携して、早期がんに対する日帰り手術を含む外来療法、先進的なチーム医療にも積極的に取り組んでいます。
「乳がんとわかったときは、まず慌てないことです。がんは急にできたものではありません。その出発点は、実は、何年も前からじわじわと進んできたものです。だから、そう慌てることはないし、時間に余裕はあります。周囲の力を借り、じっくり対策を考えましょう」(中村清吾センター長)
●亀田総合病院 (千葉県)
乳腺センター 福間英祐(ふくまえいすけ)センター長、阿部聡子(あべさとこ)部長代理
(電話)04-7092-2211
福間英祐センター長は最新治療に精通するとともに、乳腺内視鏡手術のパイオニアで累計手術数750例は圧倒的に世界一です。2004年の年間手術数156例中、乳腺内視鏡手術が127例(乳房温存99例を含む)を占めています。患者本位の姿勢を貫き、都内3ヶ所のクリニックでは精力的に「乳がんの出張外来」をこなしています。
「乳腺センターとして診断、治療、ケア、検診など、乳房の健康と病気にかかわるすべてについて、最新かつ多くの選択肢を提供します。とくに、乳腺内視鏡手術と、乳がんに対する凍結療法は、病気の根治と低い負担を両立させる治療だと考えています」(福間英祐センター長)
●国立がんセンター中央病院 (東京都)
乳腺外科 福富隆志(ふくとみたかし)医長、乳腺外科 木下貴之(きのしたたかゆき)医長、明石定子(あかしさだこ)医師 (電話)03-3542-2511
術前化学療法による乳房温存療法(過去1年間に約200例)の定期王の拡大と、CTやMRIによる至適切除範囲の設定などに力を入れる。患者全体の生存率は82.2%。
「乳がん治療では多くの選択肢があります。まず医師の話をよく聞きましょう。そのあとは『先生におまかせします』ではいけません。自分の考えをもち、『私はこうしたいと思います』という考えが重要です」(福富隆志医長)
●病院名・診療科・医師名・電話・治療方針・特徴
●星総合病院 (福島県)
外科・乳腺センター 野水整(のみずただし)副院長、片方直人(かたがたなおと)外科部長、 山田睦夫(やまだむつお)外科部長 (電話)024-923-3711
県内唯一の高性能マンモトーム政権施設であり、乳がん治療の実績では東北トップクラス。野水整お福院長(福島医大臨床教授)らの日本乳癌学会認定医3人が、「すべては患者さんのために」を基本姿勢に治療を行っています。
●栃木県立がんセンター (栃木県)
乳腺グループ医長 安藤二郎 (電話)028-658-5151
●聖マリアンナ医科大学病院 (神奈川県)
乳腺・内分泌外科教授 福田護 、緒方晴樹 講師 (電話)044-977-8111
●静岡県立総合病院 (静岡県)
乳腺外科 遠山和成(とおやまかずしげ)副院長、中上和彦(なかがみかずひこ)医長、
常泉道子(つねいずみみちこ)医長 (電話)054-247-6111
「5年生存率は、あくまでひとつの目安でしかありません。患者さんの生死や予後を完全に把握することは今の社会では困難です。したがって予後調査がまじめにできている施設ほど生存率は悪くなる可能性がある、ということを知っておいていただきたいと思います」(中上一彦医長)
●藤田保健衛生大学病院 (愛知県)
内分泌科 岩瀬克己(いわせかつみ)教授、放射線科 小林英敏(こばやしひでとし)教授、
血液内科・化学療法科 丸山文夫(まるやまふみお)助教授
(電話)0562-93-2111
日本乳癌学会認定の乳腺専門施設。乳がんを中心とした乳腺の病気に対し、最先端の検査と治療を行っています。関連するほかの診療部門との連携を重んじたチーム医療を目指しています。
●国立病院機構 四国がんセンター (愛媛県)
乳腺外科 高嶋成光(たかしましげみつ)院長、大住省三(おおすみしょうぞう)医長、青儀健二郎(あおぎけんじろう)医師 (電話)089-932-1111
年間245例の乳癌手術は、愛媛県のすべての乳がん患者の60%以上にあたる。全体の10年生存率もステージⅡで93.5%と好成績です。乳房温存療法(2004年度は147例)を主として行い、形成外科の協力のもと、『きれいな乳房』を残すべく努めています。
●鳥取大学医学部付属病院 (鳥取県)
乳腺内分泌外科(第二外科)講師 石黒清介 (電話)0859-33-1111
●北九州市立医療センター (福岡県)
総括副院長 光山昌珠、外科部長(乳腺)阿南敬生 (電話)093-541-1831
かかる年代としては30~65歳までの年齢層に多く、以前からすると若い年代の層にも無関係ではなくなってきています。
胸は女性にとってとても大切なものです。
発見や病院の設備などで、結果が大きく変わってくる、乳がんの治療に強い病院をご紹介します。
●聖路加国際病院 (東京)
ブレストセンター乳腺外科 中村清吾(なかむらせいご)センター長、津川浩一郎(つがわこういちろう)副医長、矢形寛(やがたひろし)医幹 (電話)03-3541-5151
2005年5月に乳がんの診断と治療を専門に行うブレストセンターができ、診療を始めました。名医・中村清吾センター長らの乳腺外科チームと放射線科、腫瘍内科、形成外科など、専門医たちが連携して、早期がんに対する日帰り手術を含む外来療法、先進的なチーム医療にも積極的に取り組んでいます。
「乳がんとわかったときは、まず慌てないことです。がんは急にできたものではありません。その出発点は、実は、何年も前からじわじわと進んできたものです。だから、そう慌てることはないし、時間に余裕はあります。周囲の力を借り、じっくり対策を考えましょう」(中村清吾センター長)
●亀田総合病院 (千葉県)
乳腺センター 福間英祐(ふくまえいすけ)センター長、阿部聡子(あべさとこ)部長代理
(電話)04-7092-2211
福間英祐センター長は最新治療に精通するとともに、乳腺内視鏡手術のパイオニアで累計手術数750例は圧倒的に世界一です。2004年の年間手術数156例中、乳腺内視鏡手術が127例(乳房温存99例を含む)を占めています。患者本位の姿勢を貫き、都内3ヶ所のクリニックでは精力的に「乳がんの出張外来」をこなしています。
「乳腺センターとして診断、治療、ケア、検診など、乳房の健康と病気にかかわるすべてについて、最新かつ多くの選択肢を提供します。とくに、乳腺内視鏡手術と、乳がんに対する凍結療法は、病気の根治と低い負担を両立させる治療だと考えています」(福間英祐センター長)
●国立がんセンター中央病院 (東京都)
乳腺外科 福富隆志(ふくとみたかし)医長、乳腺外科 木下貴之(きのしたたかゆき)医長、明石定子(あかしさだこ)医師 (電話)03-3542-2511
術前化学療法による乳房温存療法(過去1年間に約200例)の定期王の拡大と、CTやMRIによる至適切除範囲の設定などに力を入れる。患者全体の生存率は82.2%。
「乳がん治療では多くの選択肢があります。まず医師の話をよく聞きましょう。そのあとは『先生におまかせします』ではいけません。自分の考えをもち、『私はこうしたいと思います』という考えが重要です」(福富隆志医長)
●病院名・診療科・医師名・電話・治療方針・特徴
●星総合病院 (福島県)
外科・乳腺センター 野水整(のみずただし)副院長、片方直人(かたがたなおと)外科部長、 山田睦夫(やまだむつお)外科部長 (電話)024-923-3711
県内唯一の高性能マンモトーム政権施設であり、乳がん治療の実績では東北トップクラス。野水整お福院長(福島医大臨床教授)らの日本乳癌学会認定医3人が、「すべては患者さんのために」を基本姿勢に治療を行っています。
●栃木県立がんセンター (栃木県)
乳腺グループ医長 安藤二郎 (電話)028-658-5151
●聖マリアンナ医科大学病院 (神奈川県)
乳腺・内分泌外科教授 福田護 、緒方晴樹 講師 (電話)044-977-8111
●静岡県立総合病院 (静岡県)
乳腺外科 遠山和成(とおやまかずしげ)副院長、中上和彦(なかがみかずひこ)医長、
常泉道子(つねいずみみちこ)医長 (電話)054-247-6111
「5年生存率は、あくまでひとつの目安でしかありません。患者さんの生死や予後を完全に把握することは今の社会では困難です。したがって予後調査がまじめにできている施設ほど生存率は悪くなる可能性がある、ということを知っておいていただきたいと思います」(中上一彦医長)
●藤田保健衛生大学病院 (愛知県)
内分泌科 岩瀬克己(いわせかつみ)教授、放射線科 小林英敏(こばやしひでとし)教授、
血液内科・化学療法科 丸山文夫(まるやまふみお)助教授
(電話)0562-93-2111
日本乳癌学会認定の乳腺専門施設。乳がんを中心とした乳腺の病気に対し、最先端の検査と治療を行っています。関連するほかの診療部門との連携を重んじたチーム医療を目指しています。
●国立病院機構 四国がんセンター (愛媛県)
乳腺外科 高嶋成光(たかしましげみつ)院長、大住省三(おおすみしょうぞう)医長、青儀健二郎(あおぎけんじろう)医師 (電話)089-932-1111
年間245例の乳癌手術は、愛媛県のすべての乳がん患者の60%以上にあたる。全体の10年生存率もステージⅡで93.5%と好成績です。乳房温存療法(2004年度は147例)を主として行い、形成外科の協力のもと、『きれいな乳房』を残すべく努めています。
●鳥取大学医学部付属病院 (鳥取県)
乳腺内分泌外科(第二外科)講師 石黒清介 (電話)0859-33-1111
●北九州市立医療センター (福岡県)
総括副院長 光山昌珠、外科部長(乳腺)阿南敬生 (電話)093-541-1831
食道がんに強い病院ベスト10
食道がんは近年になって生存率が高くなった。
食道がん全体の5年生存率は約15~35%で、20年前の10%以下に比べてかなり改善されている。
手術と並んで、化学療法と放射線療法を併用する化学放射線療法も
注目されてきた。優れた治療実績のある病院?
●東海大学病院(神奈川県)
内視鏡治療の5年生存率が97%越す 。東海大学病院の消化器外科は、食道がんの
治療数が年間約200例、累計2400例を超え全国トップクラスの症例数を誇る。
がんが粘膜内にとどまる早期がん(粘膜がん)では内視鏡的粘膜切除術(EMR)を
年間70~80例、がんが粘膜上皮を越えて粘膜下層に入った1~3期では手術を年間
80~90例、さらに進行して周囲の臓器に転移した場合では化学放射線療法を含む
治療を年間約40例行う。
特に早期がんの内視鏡治療では88年にチューブを用いたEEMRチューブ法を開発
したことで知られる。
「がんを含んだ粘膜をチューブ内に吸引して切除しやすく工夫したのが、EEMRチューブ法
です。簡単にできる治療法なのでかなり普及しています。89年に本格的に開始し、
これまで820~830例に治療しています。EEMRチューブ法を含む内視鏡治療の
5年生存率は97.2%で全国トップです」と幕内博康教授。
治療時間は15~30分。入院期間は3日間。退院後、半年ごとに検査を行い、
早期なら何度でも治療できる。現在、がんが粘膜下層の表層にあって、リンパ節転移の
ない場合(1b期)にもEEMRチューブ法を行う。
●大阪市立大学病院(大阪府)
胸腔鏡手術数は全国トップクラス。大阪市立大学病院の第2外科では、他臓器への
浸潤や遠隔転移のない胸部の食道がんに対して胸腔鏡手術を行っている。
96年からこれまでに約170例の治療を行い、胸腔鏡手術数では全国トップクラスだ。
胸腔鏡手術とは胸部に小さな穴を数カ所開け、そこから小型ビデオカメラや手術器具を
挿入して、モニターに映し出された映像を見ながら、食道を切除したり、リンパ節を
取り除く手術法である。同病院では日本内視鏡外科学会の技術認定を受けた医師が
胸腔鏡手術を行う。
「さまざまな手術器具を開発して手技を改良した結果、通常の食道がんの開胸手術と
同じ時間で完了し、合併症も少なく、安全です。また開胸手術との治癒率にも差は
ありません」と大杉治司助教授。
通常の開胸手術では胸部を開いて食道を切除し、同時に腹部と頚部(けいぶ)も開いて、
リンパ節を取り除く大手術となる。
「胸腔鏡手術では胸の傷が小さいだけでなく、カメラで術野が拡大されて見えるため、
より精度の高い手術が可能です。出血量も少なく、完全無輸血で行っています」
(大杉助教授)
術後にマラソンを楽しむ患者もいるという。
●国立がんセンター東病院(千葉県)
科学放射線療法で日本の中心的役割を果たす。国立がんセンター東病院内科は、
92年頃から食道がんに対する化学放射線療法を本格的にスタートさせ、日本の中心的
役割を果たす。現在、年間約200例に行っている。食道がんの化学放射線療法は、
放射線を1回1.8グレイずつ合計28回行う。同時に、5―FUとランダかブリプラチンの
2種類の抗がん剤を併用する。
「がんが粘膜下層まで入った1期に対する放射線化学療法の2年生存率は93%で、
手術に匹敵する治療成績が得られています」と大津敦部長。
また、食道がんの2~3期にも化学放射線療法を積極的に行っている。
「国内の臨床試験では、がんが完全に消失した比率は68%です」(大津部長)
ただし、化学放射線療法でがんが完全消失した人の40%近くは再発する。その場合、
内視鏡的粘膜切除術、レーザーを用いた光線力学的治療、手術のうちから適切な治療法を
選択するという。こうした再発治療を加えることで、手術にほぼ匹敵する治療成績が
得られているのだ。
●病院名・診療科・医師名・電話・治療方針・特徴
●恵佑会札幌病院 消化器外科
細川正夫院長 (電話)011・863・2101(北海道)
年間の食道がん患者数は230例。内科、外科、耳鼻咽喉科、放射線科、形成外科、
病理が一団となって医療を行っている
●国立がんセンター東病院 内科
大津敦部長 (電話)04・7133・1111(千葉県)
化学放射線療法を積極的に推進。1期、2~3期の臨床試験で手術に匹敵する成績。
手術不能の4期にも多数の臨床試験を実施・計画
●国立がんセンター中央病院 食道外科
加藤抱一部長 (電話)03・3542・2511(東京都)
04年の治療数333例(うち手術135例)。外科、内科、放射線科、診断部門で合同協議。
患者の意思を尊重、科学的根拠をもとに治療決定
●順天堂大学順天堂医院 消化器外科
鶴丸昌彦教授 (電話)03・3813・3111(東京都)
食道がん切除手術は年間100~120例。進行がんには精緻なリンパ節郭清を行う。
早期のものには内視鏡治療を積極的に行っている
●東海大学病院 消化器外科
幕内博康教授(院長) (電話)0463・93・1121(神奈川県)
合計症例数は2400例を超えて全国有数。術後の5年生存率は内視鏡治療は97.2%、
手術では62.5%で、いずれも全国トップ
●愛知県がんセンター中央病院 胸部外科
篠田雅幸副院長 (電話)052・762・6111(愛知県)
進行度に応じた的確な標準治療を提供。手術は術式、術中・術後の管理の工夫で
負担の軽減を図り、好成績。最先端の臨床試験も実施
●大阪市立大学病院 第2外科
大杉治司助教授 (電話)06・6879・5111(大阪府)
胸腔鏡手術数で全国トップクラス。通常の開胸手術と同等の治癒力があり、
良好な成績。胸部の傷が小さく、術後のQOLが高い
●大阪府立成人病センター 消化器外科
矢野雅彦医長 (電話)06・6972・1181(大阪府)
早期には内視鏡治療、進行には集学的治療を行い好成績。年間手術数70例。
術後の嚥下機能などのQOL保持を重視した手術を行う
●大阪市立総合医療センター 消化器外科
東野正幸副院長 (電話)06・6929・1221(大阪府)
低侵襲手術として胸腔鏡手術300例。胸部操作、腹部操作とも内視鏡下で行う。
内視鏡下の術野拡大効果でより精緻な手術が可能
●久留米大学病院 外科
藤田博正教授 (電話)0942・35・3311(福岡県)
診断から内視鏡的粘膜切除、光線力学療法、手術(内視鏡下手術を含む)、
化学放射線治療、緩和医療まで、あらゆる病態に対応
食道がん全体の5年生存率は約15~35%で、20年前の10%以下に比べてかなり改善されている。
手術と並んで、化学療法と放射線療法を併用する化学放射線療法も
注目されてきた。優れた治療実績のある病院?
●東海大学病院(神奈川県)
内視鏡治療の5年生存率が97%越す 。東海大学病院の消化器外科は、食道がんの
治療数が年間約200例、累計2400例を超え全国トップクラスの症例数を誇る。
がんが粘膜内にとどまる早期がん(粘膜がん)では内視鏡的粘膜切除術(EMR)を
年間70~80例、がんが粘膜上皮を越えて粘膜下層に入った1~3期では手術を年間
80~90例、さらに進行して周囲の臓器に転移した場合では化学放射線療法を含む
治療を年間約40例行う。
特に早期がんの内視鏡治療では88年にチューブを用いたEEMRチューブ法を開発
したことで知られる。
「がんを含んだ粘膜をチューブ内に吸引して切除しやすく工夫したのが、EEMRチューブ法
です。簡単にできる治療法なのでかなり普及しています。89年に本格的に開始し、
これまで820~830例に治療しています。EEMRチューブ法を含む内視鏡治療の
5年生存率は97.2%で全国トップです」と幕内博康教授。
治療時間は15~30分。入院期間は3日間。退院後、半年ごとに検査を行い、
早期なら何度でも治療できる。現在、がんが粘膜下層の表層にあって、リンパ節転移の
ない場合(1b期)にもEEMRチューブ法を行う。
●大阪市立大学病院(大阪府)
胸腔鏡手術数は全国トップクラス。大阪市立大学病院の第2外科では、他臓器への
浸潤や遠隔転移のない胸部の食道がんに対して胸腔鏡手術を行っている。
96年からこれまでに約170例の治療を行い、胸腔鏡手術数では全国トップクラスだ。
胸腔鏡手術とは胸部に小さな穴を数カ所開け、そこから小型ビデオカメラや手術器具を
挿入して、モニターに映し出された映像を見ながら、食道を切除したり、リンパ節を
取り除く手術法である。同病院では日本内視鏡外科学会の技術認定を受けた医師が
胸腔鏡手術を行う。
「さまざまな手術器具を開発して手技を改良した結果、通常の食道がんの開胸手術と
同じ時間で完了し、合併症も少なく、安全です。また開胸手術との治癒率にも差は
ありません」と大杉治司助教授。
通常の開胸手術では胸部を開いて食道を切除し、同時に腹部と頚部(けいぶ)も開いて、
リンパ節を取り除く大手術となる。
「胸腔鏡手術では胸の傷が小さいだけでなく、カメラで術野が拡大されて見えるため、
より精度の高い手術が可能です。出血量も少なく、完全無輸血で行っています」
(大杉助教授)
術後にマラソンを楽しむ患者もいるという。
●国立がんセンター東病院(千葉県)
科学放射線療法で日本の中心的役割を果たす。国立がんセンター東病院内科は、
92年頃から食道がんに対する化学放射線療法を本格的にスタートさせ、日本の中心的
役割を果たす。現在、年間約200例に行っている。食道がんの化学放射線療法は、
放射線を1回1.8グレイずつ合計28回行う。同時に、5―FUとランダかブリプラチンの
2種類の抗がん剤を併用する。
「がんが粘膜下層まで入った1期に対する放射線化学療法の2年生存率は93%で、
手術に匹敵する治療成績が得られています」と大津敦部長。
また、食道がんの2~3期にも化学放射線療法を積極的に行っている。
「国内の臨床試験では、がんが完全に消失した比率は68%です」(大津部長)
ただし、化学放射線療法でがんが完全消失した人の40%近くは再発する。その場合、
内視鏡的粘膜切除術、レーザーを用いた光線力学的治療、手術のうちから適切な治療法を
選択するという。こうした再発治療を加えることで、手術にほぼ匹敵する治療成績が
得られているのだ。
●病院名・診療科・医師名・電話・治療方針・特徴
●恵佑会札幌病院 消化器外科
細川正夫院長 (電話)011・863・2101(北海道)
年間の食道がん患者数は230例。内科、外科、耳鼻咽喉科、放射線科、形成外科、
病理が一団となって医療を行っている
●国立がんセンター東病院 内科
大津敦部長 (電話)04・7133・1111(千葉県)
化学放射線療法を積極的に推進。1期、2~3期の臨床試験で手術に匹敵する成績。
手術不能の4期にも多数の臨床試験を実施・計画
●国立がんセンター中央病院 食道外科
加藤抱一部長 (電話)03・3542・2511(東京都)
04年の治療数333例(うち手術135例)。外科、内科、放射線科、診断部門で合同協議。
患者の意思を尊重、科学的根拠をもとに治療決定
●順天堂大学順天堂医院 消化器外科
鶴丸昌彦教授 (電話)03・3813・3111(東京都)
食道がん切除手術は年間100~120例。進行がんには精緻なリンパ節郭清を行う。
早期のものには内視鏡治療を積極的に行っている
●東海大学病院 消化器外科
幕内博康教授(院長) (電話)0463・93・1121(神奈川県)
合計症例数は2400例を超えて全国有数。術後の5年生存率は内視鏡治療は97.2%、
手術では62.5%で、いずれも全国トップ
●愛知県がんセンター中央病院 胸部外科
篠田雅幸副院長 (電話)052・762・6111(愛知県)
進行度に応じた的確な標準治療を提供。手術は術式、術中・術後の管理の工夫で
負担の軽減を図り、好成績。最先端の臨床試験も実施
●大阪市立大学病院 第2外科
大杉治司助教授 (電話)06・6879・5111(大阪府)
胸腔鏡手術数で全国トップクラス。通常の開胸手術と同等の治癒力があり、
良好な成績。胸部の傷が小さく、術後のQOLが高い
●大阪府立成人病センター 消化器外科
矢野雅彦医長 (電話)06・6972・1181(大阪府)
早期には内視鏡治療、進行には集学的治療を行い好成績。年間手術数70例。
術後の嚥下機能などのQOL保持を重視した手術を行う
●大阪市立総合医療センター 消化器外科
東野正幸副院長 (電話)06・6929・1221(大阪府)
低侵襲手術として胸腔鏡手術300例。胸部操作、腹部操作とも内視鏡下で行う。
内視鏡下の術野拡大効果でより精緻な手術が可能
●久留米大学病院 外科
藤田博正教授 (電話)0942・35・3311(福岡県)
診断から内視鏡的粘膜切除、光線力学療法、手術(内視鏡下手術を含む)、
化学放射線治療、緩和医療まで、あらゆる病態に対応
登録:
コメント (Atom)