透析治療の現状
人工透析(じんこうとうせき)とは、腎臓の機能を人工的に代替する医療行為です。
以前は腎不全に陥った患者は、命を落とす危険のある尿毒症にかかっていましたが、人工透析を受ければ生活を送れるようになりました。
腎不全のために透析治療を受けている患者数は、全国に28万人以上いるといわれています。さらに、毎年1万人前後の人が新たに人工透析を受けているという状況です。
10年以上透析治療を続けている人は、全透析患者の25%にも達しています。
人工透析のはたらきと2つの方法
急性・慢性腎不全、糖尿病腎症などが進行して、腎臓の働きが正常なときの10%以下になってしまうと、血液中に老廃物や毒素がたまるようになります。
尿毒症という病気になり、放置しておくと命の危険にかかわってきます。
このような場合には、人工透析を行って血液中の老廃物や毒素を取り除いていかなければなりません。
人工透析には次のような役割があります。
腎臓の機能低下による血液中の老廃物の除去
尿が出ないことによる体内の水分。塩分の除去
電解質・血液のpH(ペーハー)の異常を治す