前立腺がん:PSA再発

生化学的再発(PSA再発)も再発の一種です。
通常、前立腺がんの手術を行い、前立腺をすべて切り取った後にPSA検査(がんが残っていると血中のPSAという物質の濃度が高まる)をすると、PSA値はほとんど0に近い数値を示します。
ほとんどのPSAは前立腺から生産されているので、前立腺を切り取った後にはPSAも当然生産されなくなります。
通常なら生産されないはずのPSAが増えてきて、PSA検査で高い数値が出ることがあります。
これを生化学的再発と呼んでいますが、体のどこかにまだ前立腺がん細胞が残っている時に、この状態になります。
術後に通院して3ヶ月ごと、または6ヶ月ごとに1度PSA検査を定期的に行っていく過程で、PSA値の上昇がみられ、画像検査を追加で行って再発が見つかることもあります。
他のがんは、5年以上経過しても再発がないと、完治したと判断されるのですが、前立腺がんは、5年を経過しても再発するケースが多い珍しいがんです。
術後5年を経過してPSA再発を認めたものが27%もあったという調査もあるほどです。
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子宮内膜の検査:CTスキャン

CTスキャンは、レントゲンの一種で、放射線を使って、体の断層写真をとって、診断データとするものです。 超音波断層法で患部が発見出来ないか、症状が見極められない場合、使用される事が多いです。
CTスキャンはリアルタイムに連続した写真が取れるため、溶剤を使ったマーキングで、患部をより明確にするような工夫もされて、超音波断層法などで発見出来ないような子宮内膜症による臓器の位置の変化なども分かり、精密検査としては、ポピュラーな診断方法と言えますが、放射線を使用するため、妊婦などには適用出来ないことも有ります。
MRIなどより普及率が高いですが、なかなか設置されている病院は少ないと言えます。
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大腸がんと飲酒の関係

酒の飲みすぎは体に悪く、多くの症状や病気の原因になります。
酒を飲む量が多ければ多いほど大腸がんの発生率が上がるということは疫学的にも証明されており、日本のお酒を飲む人と飲まない人を調査したところ、お酒を飲む人は飲まない人に比べて大腸がんの発生率が2倍以上になっていたのです。
発生率はお酒の飲む量と比例しており、飲めば飲むほどに高くなること、そして同時に喫煙する人はさらに大腸がんの発生率が高くなっていたのです。
酒の場合は、アルコールの代謝産物であるアセトアルデヒドという物質が発がんを促すのではないかと考えられています。アセトアルデヒドは悪酔いの原因にもなっている物質のことです。
アルコールのほとんどは腸で吸収されて、そこから肝臓で代謝されアセトアルデヒドとなり、さらに水と炭酸ガスに分解されますが、その過程でアセトアルデヒドが大腸粘膜の細胞を傷つけて、大腸がんの発生を促すのではと考えられています。
またお酒には強い弱いがありますが、お酒に弱い人が飲みすぎるとさらに大腸がんの発生率を高めてしまいます。付き合いがあるとはいえ、お酒が苦手な人は気をつけてください。
そしてお酒は肝臓だけに関わる病気ではなく、大腸がんにもつながります。
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卵巣腫瘍の性格

卵巣の腫瘍は、細胞検査や生検などによって手術前に診断を行なうことができません。
卵巣がんが非常に進行した場合、例えば腹水が多量に貯留してその腹水を採取することができた時や、体の外側からとどくところまで病気が進んでしまって、その場所から病変の一部を採取できるようになった場合は例外です。
多くの場合は、手術の前に、その性格を推定診断しなければなりません。そのために最も有効な所見は何かというと、その腫瘤が嚢胞性か充実性かを知ることです。
診察の所見でも画像診断の所見でもかまいませんが、腫瘍の内腔が均一に液体で満たされている嚢胞性の場合はほとんどが良性腫瘍であるのに対して、腫瘍の実質が認められる充実性の場合には70%が悪性、15%が境界悪性腫瘍、すなわち85%が悪性の性格をもつ腫瘍です。
充実性の部分が、均一のパターンを呈するものは莢膜細胞腫や線維腫といった良性腫瘍のことが多いのですが、不均一のパターンの場合には悪性腫瘍の頻度がきわめて高くなります。
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卵巣がんの予防

卵巣はもともと母指頭大ほどの大きさしかありませんし、完全に腹腔内臓器であるので、5㎝くらいまでの腫瘤ですとほとんど気が付かれることがありません。
そのため卵巣腫瘍は、卵巣がんをふくめてサイレントデイジーズ:静かなる病気とも言われております。
発生原因としては、疫学的な検討より喫煙歴とか、排卵誘発剤の使用をあげる報告もありますが、詳しいことは解っておりません。
早期発見するためには、検診や人間ドックなどを受けてもらうことが不可欠です。
卵巣がん検診は、いまだに法律による規定がなく、全て自費検診にたよらざるを得ないのが現状です。
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胃がん治療の有名病院:中部・北陸・東海

石川県 2病院
石川県立中央病院
★診療科目
一般消化器外科 石川県金沢市鞍月東2-1 ℡076-237-8211 
胃がんⅡ期・Ⅲ期の手術実績において「AAAA」に評価された数少ない病院の一つ。地域の中核病院として多くの患者が診療を受けている。
金沢医科大学病院
★診療科目
一般消化器外科 石川県河北郡内灘町大学1-1 ℡076-286-2211 
平成6年に北陸地方で初めて特定機能の指定を受けた地域の基幹病院。
福井県 1病院
福井県済生会病院
★診療科目
呼吸器外科
福井県福井市和田中町舟橋7-1 ℡0776-23-1111 
診断からチーム医療で対応しており、胃がんの治療成績で全国でベスト10に入るほどの高い評価を受けている。
岐阜県 2病院
大垣市民病院
★診療科目
外科
岐阜県大垣市南頬町4-86 ℡0584-81-33411 
胃がんの手術の症例数や手術後5年間の生存率、入院日数についての調査で、全国的にも高く評価されている病院。
岐阜市民病院
★診療科目
外科
岐阜県岐阜市鹿島町7-1 ℡058-251-1101 
胃がんの手術を全国的に見てもかなり多く実施している。早期がんに対しては患者のQOL向上をめざした自律神経温存術式や腹腔鏡下手術を取り入れている。
静岡県 4病院
静岡県立
静岡がんセンター

★診療科目
胃外科 静岡県駿東郡長泉町下長窪1007 ℡055-989-5222 
2002年にがん専門病院として開院した新しい病院だが、正確な診断・的確な治療とケアで、胃がん実力病院診断で全国でも最上位にランクされている。
聖隷三方原病院
★診療科目
外科 静岡県浜松市三方原町3453 ℡053-436-1251 
早期治療から末期ケアまで継続的な医療を展開し、胃がんの実力病院として静岡県内はもとより、全国的にも高い評価を得ている。
静岡県立総合病院★診療科目
消化器センター外科 静岡県静岡市葵区北安東4-27-1 ℡054-247-6111 
胃がんの治療成績で全国的にも上位にランクされている病院。名古屋大学との提携による根治的治療法が評価されている。
愛知県 2病院
名古屋第一赤十字病院
★診療科目
呼吸器外科 愛知県名古屋市中村区道下町3-35 ℡052-481-5111 
胃がんを含む一般外科の年間の手術件数は約1400例で、県下でも1~2位を争う症例数。医師全員がPHSによる24時間オンコール体制をとって、緊急時に即応している。
藤田保健衛生大学病院
★診療科目
上部消化管外科 愛知県豊明市沓掛町田楽ヶ窪1-98 ℡0562-93-2111 
胃がんの腹腔鏡下手術の名医として有名な宇山一朗助教授がいる病院で、腹腔鏡下手術では国内トップクラスの手術数を行っており、開腹手術と全く変わらないレベルのリンパ節郭清を行っている。
愛知県がんセンター
中央病院
★診療科目
胸部外科 愛知県名古屋市千種区鹿子殿1-1 ℡052-762-6111 
胃がんの治療成績が良いことで全国的にも有名。胃がん患者に投与する抗がん剤量を1/200に減らせる新技術を開発し、2005年9/14日本癌学会で発表を行った。

副流煙のこわさ

タバコを吸っている本人が吸い込む煙を主流煙、タバコの先から立ち上がる煙を副流煙といいます。
この副流煙を吸ってしまう事を受動喫煙といいます。
副流煙は空気中で薄まるので、煙のすべてを身近な人が吸ってしまうわけではありませんが、非常に有害であることが確かで、非喫煙者に比べて肺がんになる確率が1.19倍にもなると報告されています。
肺がんばかりでなく、狭心症や心筋梗塞も発症リスクが高くなるようです。
直接吸う煙の方が有害物質が多いように思われるのですが、副流煙の方が実際ずっと有害なのです。
主流煙はフィルターを通る事もあり、ニコチン、タール、ベンツピレン、一酸化炭素、窒素酸化物、アンモニアなど、有害物質のどれもが副流煙の方が多くなるのです。
  
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