肺気腫の症状として特徴的なものは。息切れと呼吸困難です。ぜんそくを伴うことも多いようです。
肺気腫の初期の症状としては、せきやたんが続く慢性気管支炎の症状から始まって、息切れを覚えるようになることが多いようです。またはじめ息切れがあって、そのうちにせきやたんを伴う場合もありますし、息切れや呼吸困難だけで、ほとんどせきやたんを伴わない場合もあるようです。こうした症状から肺気腫としてではなく、ぜんそくとして治療されている場合もあるようです。
肺気腫の症状が進むと、息切れや呼吸困難の程度はしだいに強まります。特にかぜ、気管支炎、肺炎などの呼吸器感染によって急激に症状が悪化することが多いようです。症状の悪化に伴って食欲もなくなり、体重が減少してやせてくるようです。またくちびるやつめの先が紫色(チアノーゼ)になり、指が太鼓ばちのようにふくれたりするようです。
肺気腫の症状が更に進むと、胸の周囲が樽状に広がって、口をすぼめてゆっくりと息をするようになります。そして息を強く吐けないようになるようです。肺気腫でない人は、マッチに火をつけ、口から10センチほど離し、大きな口をあけて一息で吹き消すことができます。しかし肺気腫の人は、強く息を吐くことができないために、マッチの火を吹き消すことができないようです。
肺気腫の症状がこうした段階まで進むと、呼吸器感染や睡眠薬の服用が原因となって、精神の錯乱や意識がもうろうとなり、昏睡におちいることもあるようです。この場合は、生命の危険もあるようなので、直ちに治療を受ける必要があります。