放射線療法は放射線を使ってがん細胞を殺す治療方法です。
食道がんの場合、以前は予後の改善を目的とした放射線単独での治療が行われてきましたが、その後の研究の結果、予後の改善が認められないうえ、合併症の増加を招くことも多いことがわかってきたため、現在では放射線療法を単独で行うことは一般的ではありません。
通常は抗がん剤と併せて行う放射線化学療法が行われます。抗がん剤の副作用が強く出てしまう、高齢者、合併症があるなどの理由で抗がん剤が使えない場合には単独で放射線療法が行われることがあります。
骨への転移のための痛み、脳転移の神経症状、呼吸の苦しさなどの症状を緩和する目的で放射線療法が行われることがあります。
正常な細胞に放射線が照射されると細胞がダメージを受け副作用が出ることがあります。副作用には治療中又は治療直後にでるものと、半年~数年後にでてくるものとがあります。