胃がんと食事の関係は、いろんなデータがあります。どんなデータであってもこれらの結果に過敏に反応することはありません。長い間の生活習慣や個人々の体質などの違いから、そのデータが直接、自分自身に当てはまるとはいえないからです。がん予防の考え方や傾向を掴むには参考になり、大切なことですが、それがそのまま病気に結びつくと考え、神経質になることは、かえってよくありません。
肝心なことは、食生活の習慣を改善するように心がけることです。これは「胃がん予防」に良いとか、「健康に良い」と聞けば、同じ物ばかり食べたり、健康食品を飲み続けたりすることは、よくありません。がん予防に役立つ食事は、偏らずバランスよく摂取することであって、それを習慣づけることが大切になります。
(1)塩分の摂取は、控えめにする。食塩として1日10g未満、特に塩分濃度の高い食品(10%程度)は、週1回
以内は控える。
(2)野菜はできるだけ毎日食べるようにする。
野菜は毎食、果物は毎日食べて、野菜や果物不足(400g/日)にならないようにこころがける。
(3)熱い飲食物、保存肉・加工肉の摂取は、控えめにするなど。
食事に心がけるほか、自分にできる定期的な運動の継続(30以上歩くなど適度な運動、週1回程度は汗をかくような運動)など、食生活だけでなく、生活習慣を改善することが健康維持には重要になります。