食道がんを発症する日本人の多くは「扁平上皮がん」であると言われています。「扁平上皮がん」というのは、食道粘膜の表面にできるがんです。一方「腺がん」は、分泌液を出す腺細胞で発症するがんのこと。日本人の多くが「扁平上皮がん」患者であるということは、発症する食道がんの種類は人種によって異なるということなのでしょうか。
白人の方の場合、胃液が逆流することが多いため、食道の扁平上皮がダメージを受けやすくなっています。そこから、がんが発症するケースが多いのです。このように、罹患率は人種によって大きく偏りがあると言えるでしょう。食道粘膜の強度は、日本人に比べ、白人の方が強いと言われています。