なぜ飲酒と喫煙が食道がんのリスクを高めるか
食道がんの中でも、日本人に多いのが「食道扁平上皮癌」です。
お酒にふくまれるエタノールは、体内で分解されてアセトアルデヒド(二日酔い物質)となります。
このアセトアルデヒドには発がん作用があるため、食道が長期間高濃度のアセトアルデヒトにさらされると、食道がんになりやすくなります。
またアセトアルデヒドがたまりやすい体質の人は、食道癌の危険が高い(食道癌高危険群)ということになります。
飲酒によって顔が赤くなるのはアセトアルデヒドによる作用ですので、少量の飲酒で顔が赤くなる(または若いことは赤くなった)人は、アセトアルデヒドがたまりやすい体質です。
このような体質の人で、以前は余り飲めなかったのにだんだん慣れてきて、お酒を飲めるようになり、ほぼ毎日にように大量の飲酒を続けると、食道癌になりやすいということになります。
飲酒に喫煙が加わると、食道癌の発がんリスクがぐんと上昇します。
飲酒と喫煙を止めれば、食道がんののリスクは5年で4分の1に減るといわれています。
飲酒喫煙の習慣がある人は、食道がんにかかるリスクが高いのは明確です。
早期発見のために、人間ドックを受けましょう