食道・胃・十二指腸造影検査(GIS)

目的
 バリウムと空気による二重造影法によって,食道・胃・十二指腸などの消化管の粘膜の病変をX線写真として,撮影します。
◆検査の方法  検査の始まる2~3分前に,胃や腸の蠕動(動き)をおさえる筋肉注射をします。
少量のバリウムを飲んでから,胃を軽く圧迫しながら,撮影します。
一口バリウムを口の中にほおばっていただき,合図と同時に飲み込んでください。食道の撮影をします。( 数回くりかえします。)
 発泡剤という薬をのんでいただきます。このお薬は胃の中で溶けて,ガスとなり胃を膨らませます。バリウムを約150ml飲んでいただきます。
 胃が膨らんだ状態で,うつ伏せから,仰向けになたりして体を回転させて,胃の粘膜上にバリウムをコーティングして,X線写真を撮影します。(二重造影法といいいます。)
  したがって,できるだけ合図にしたがて,右をむいたり,左を向いたりして,体位変換をしていただきます。このようにして,X線写真を撮影します。
 検査時間は人によって異なりますが,およそ20~30分程度です。
◆前処置(検査のために必要な準備事項)
検査前日の夕食は,8時までにすませ,その後は食べないでください。
検査当日は一切の飲食物・タバコ・ガムなどとらないでください。 (ただし,医師から処方された血圧・心臓・喘息などのお薬は飲んでください。)
 このように,胃の中をからっぽにした状態で,検査をすることが最も重要です。 胃の中に,食べ物が残っていたりすると,胃粘膜上の病変と重なったりしますと, 正確な診断に差し支えますので,前処置を必ず守ってください。
 ◆注意事項
緑内障・前立腺肥大症・心臓疾患などのある方は,また食物・薬物アレルギーのある方は,検査当日にあらかじめ看護師に申し出てください。
 検査当日に,飲食された場合は,あらかじめその旨を看護師に伝えてください。
 妊娠のあそれのある方は,検査できませんので申し出てください。