狭心症とは、心臓に血液を供給する血管が細くなったり、つまったりすることで起こる症状です。
心臓は心筋という筋肉によって、その絶え間ない動きを保っています。
心筋には、冠動脈という血管から送られる酸素と栄養が必要不可欠ですが、この冠動脈に何らかの異常が起きると、心筋が正常に働くことができなくなります。
その結果、胸が締め付けられるように苦しくなったり、胸の周辺が痛くなるという症状が現れます。
この症状は一時的に発生し、十数分以内には症状が治まることが多いですが、ひどい場合は呼吸困難や嘔吐を伴うこともあります。
こうした症状が出たときには、すぐに医療機関を受診しましょう。
症状が辛い割には、一時的に症状が治まってしまい、心電図検査などでは狭心症の診断が難しい場合もあります。
その際に、症状が似ていることから、逆流性食道炎と診断されることもあります。
狭心症を発症する方に、高血圧や肥満の傾向があり、逆流性食道炎の原因とも重なることも、診断を難しくする一つの理由になっています。
しかしながら、逆流性食道炎と狭心症では治療法は全く異なります。
逆流性食道炎と診断されて、薬を服用しても症状が改善しない場合には、狭心症の症状も疑ってみましょう。
逆流性食道炎の場合は、胸の痛みだけでなく、その他の症状も同時に現れることが多いので、実際に起こっている症状を冷静に判断することも必要です。
一方で、気にしすぎてストレスを抱えすぎないことも大切です。
ストレスは、逆流性食道炎と狭心症のいずれも引き起こす原因になることを、覚えておきましょう。