超音波検査は全く痛みがありません。しかもレントゲン検査と違い、放射線被爆の心配がないので、妊娠していても検査することができます。また身体に害がないため何回でも検査ができますし、かかる時間も10分程度と短時間で済みます。
触っても分からない数ミリ程度の小さなしこりの発見だけでなく、形やしこり内部の状況まで見ることができます。これにより、熟練の医師なら超音波検査だけで約9割の乳がんの診断が可能だと言われています。
ですが、短所もあります。超音波検査では、乳房内の石灰化を映すことはできないので、非浸潤がん(顕微鏡で見える大きさ)を発見することはできません。
それと脂肪の多い乳腺(閉経後に多い)の場合は、脂肪と乳がんの違いを読み取ることが困難な場合もあります。本当に小さながんの発見や、脂肪の多い乳腺の場合はマンモグラフィー検診のほう有効でしょう。
でも、この2つの事がら以外では、超音波検査はとても優秀と言えるでしょう。乳腺の発達している若い方や、乳房に傷や痛みがありマンモグラフィー検診をうけることが難しい方にとっては最適な検査方法でしょう。
最後に他の検査と同様、医師や技師の能力により診断結果に差が出ることは否めません。情報を集めて、信頼できる医師の検査を受けることも大切になってくるでしょう。