がんが乳管を突き破り浸潤を起こすと、塊をつくり、ある程度進行すると、しこりとして外から触れられるようになります。
しこりの大きさや形、硬さはさまざまです。
がんの進み具合やできた場所、脂肪の厚さなどによって違います。
がんは塊をつくっていくときに、周囲の組織をどんどん引き込みながら、縮んで硬くなる性質を持っています。
そのため、皮膚や乳頭に近いところにがんがあると、しこりの成長に伴い、乳房の皮膚が引っ張られてくぼみになったり、乳頭の陥没が起こってきます。
頻度は多くありませんが、乳房に痛みを感じることもあります。
塊によって周りの組織が圧迫されたり、乳管が詰まったりして、痛みが起こってくると考えられます。
しかし、月経前でも乳房痛を感じることもあるので、痛みだけに敏感になる必要はありません。
さらに、乳管の外に広がった細胞が血管やリンパ管に入って、全身に転移を起こす可能性があります。
わきの下のリンパ節に転移を起こすと、しこりのある乳房側にわきの下のしこりがあらわれます。