乳房の皮膚にうち真皮という層には、リンパ管が網の目のようにたくさん張り巡らされています。
このリンパ管の中にがん細胞が充満すると、リンパ液の流れが止まってしまいます。
その結果、乳房が全体的に赤く腫れ上がってきます。
これが炎症性乳がんです。
しこりを伴うこともあります。
乳がんの中ではまれですが、進行の早いタイプです。
炎症性乳がんは、乳房の皮膚のリンパ管網に、がん細胞がびっしりと入り込んでしまっているので、手術ですべてを取り除くことはできません。
抗がん剤を用いた化学療法が、治療の第一選択となります。