ピロリ菌の除菌はどのように行う

抗菌薬などを服用しピロリ菌を排除します
 ピロリ菌の除菌は、薬を服用して行います。除菌療法で用いられている薬は、胃酸の分泌を抑える「プロトンポンプ阻害薬」と、抗菌薬の「クラリスロマイシン」、「アモキシシリン」です。この3種類の薬を1日2回、7日間続けて服用します(1次除菌)。その4週間後以降に除菌に成功したかどうかを検査し、除菌できていなかった場合には2次除菌が行われます。
 現在は、1次除菌での成功率は75~85パーセントです。除菌がうまくいかない人に多いのは、ほかの病気でこれらの薬を使用したことがあり、薬に対する耐性菌(抵抗力のある菌)を持っているケースです。この場合、2次除菌はほかの薬を用いて行います。
 除菌療法中は薬の副作用により軟便、下痢、味覚異常といった症状が起こることがありますが、そのほとんどは程度が軽く、除菌療法が終了した後には消失します。ただし、湿疹や血便が現れた場合はすぐに医師に相談してください。
 なお、除菌判定検査の精度はかなり高くなっていますが、できれば除菌療法の1年後くらいにもう1度検査を受け、完全に除菌できているか確かめると安心です。