すい臓がんの抗がん剤治療

抗がん剤治療法の一般的な方法は、点滴、静脈注射、筋肉注射、錠剤の抗がん剤を服用、などにより抗がん剤を体内へ入れます。
抗がん剤の使用方法は、1つの抗がん剤を使う場合と、2つ以上の抗がん剤を使う場合があります。
すい臓がん(膵臓癌)は特に抗がん剤に抵抗性が強い癌(ガン)です。ですから、すい臓がんの化学療法は抗がん剤での効果がほとんど期待できないので、抗がん剤での治療はしないことが普通でした。
しかし、「フルオロウラシル」という抗がん剤と放射線を併用することで、がんを手術で切除できない方の延命効果があることがわかっています。
そして、2001年に認可された「ゲムシタビン」という抗がん剤は、すい臓がんの治療に標準的に広く使われています。
ゲムシタビンとは、抗がん剤として使われる含フッ素ヌクレオシドの一種で、すい臓がんの痛み(疼痛など)を和らげる働きがあります。そのため、生存期間の延長効果も期待できます。しかし、癌を完全に消し去るには至らないといわれています。
さらに、TS-1(ティーエスワン)という抗がん剤が2006年8月10日から新しく膵臓ガンに対しての保険適応が認められて使用できるようになりました。
TS-1(ティーエスワン)は内服タイプ(飲み薬)の抗がん剤です。治療効果のほどはは、まだ評価段階ですが、膵臓がん治療の新たな選択肢となりました。
その他、膵臓がんで使用する抗がん剤は、「シスプラチン」、「マイトマイシンC」、などの薬剤です。
補助化学療法として、手術後に抗がん剤を利用することもあります。
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職業性肺がんとは

職業性肺がんとは、アスベスト、砒素、クロム、ニッケル、クロロメチルエーテル、マスタードガス、ウラニウムなどを扱う職業の人が、その物質が原因で発症した肺がんをいいます。
代表的なのはアスベストによるものです。
アスベストとは、蛇紋石や角閃石といった天然の石が繊維状に変化したもので、耐久性に優れ、熱に強く、電気絶縁性もあることから、建材などの用途に用いられてきました。
断熱材としても大量に使われていましたが、アスベストを吸入してから15~40年後に肺がんや中皮腫が発症する事がわかりました。
アスべストのほかで、職業性肺がんの発症リスクが高いもののひとつである砒素は、農薬などに使われる猛毒物質で、クロムはサビ止めなどに使われる金属元素、ニッケルはステンレス鋼などの合金として使われる金属、クロロメチルエーテルは染料などに使われる揮発性の液体、マスタードガスは化学兵器の一種、ウラニウムは放射性物質の一種です。
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