子宮内膜症の下腹部痛

子宮内膜症で、辛いのが下腹部痛といわれるもので、生理痛の重い人は、大なり小なり下腹部痛に悩まされています。
子宮内膜症が子宮から排出される際には、痛みが有るのが正常ですから、その原因が子宮内膜からきていると判断する事は、症状だけでは出来ません。
ただし性行為を行なっている最中に下腹部痛が起きる場合や、生理でもないのに下腹部痛が起こる場合は、子宮内膜症の疑いが十分考えられます。
下腹部痛が肛門まで広がるようであれば、子宮内膜症への疑いは更に強まりますが、子宮内膜症による下腹部痛の原因は、本来排出されるべき子宮内膜が体内に残って、体の組織を圧迫するためで、時間の経過によって不用な子宮内膜の量が増えていきますから、圧迫痛のような下腹部痛の症状は、悪化していきます。
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大腸がんと似た症状:虚血性大腸炎

虚血性大腸炎とは腸の血流が低下して十分に栄養が届かなってしまい大腸の粘膜にむくみやただれ、潰瘍などができる病気です。このため突然の激しい腹痛や下痢、血便などが起こります。
虚血性大腸炎になると心臓に栄養を送る血管が細くなり血流が悪くなってしまう狭心症が起こります。
虚血性大腸炎はそのしくみと似てるため腸の狭心症と呼ばれることもあります。この病気のもっとも大きな原因は動脈硬化です。
大腸の周辺には大腸に栄養や酸素を運ぶ血管が張り巡らされています。この血管に動脈硬化が起きると血管が狭くなったり詰まったりして腸に十分な血液が送られなくなります。
すると腸の組織は酸素欠乏に陥り一部が壊死してびらんや潰瘍ができます。虚血性大腸炎は高齢者に多く見られますが、これは加齢とともに動脈硬化が進んでいるからです。
高血圧、糖尿病、高脂血症など動脈硬化の危険因子を抱かえている人はリスクが大きいです。また便秘も虚血性大腸炎の原因もひとつです。
便秘になると腸官は激しく運動して硬い便を押し出そうとします。大腸内の圧力が高まると腸官内の血管が伸びて細くなり血流が減少します。
その結果、腸官組織が酸素不足となり壊死することがあります。このため虚血性大腸炎は高齢者以外にも便秘しやすい若い女性などにもみられます。
虚血性大腸炎の症状
①数日で症状がおさまり3週間以内にもとの正常な大腸に回復する一過性型と症状が長引き治癒するまでに2~3ヶ月かかり、血流低下を起こした部分は狭くなったままで治癒する狭窄型。
②腸管に栄養を送る血管が完全に詰まりほとんど血液が流れないため腸管が壊死する壊死型がある。
③虚血性大腸炎の特徴はどのタイプでも突然の強い腹痛が特徴で下血や血便もみられます。時に吐き気やおう吐、発熱をともないます。一過性型のこういった症状は軽くたいていは数日で治ります。
これが1週間以上続く場合は狭窄型になってしまったと考えられます。
血管が完全に詰まる壊死型は一過性型、狭窄型とは症状があきらかに違います。
腹痛が激しく下血、血便、吐き気、嘔吐、発熱などの症状が一度に現れます。このため腸に穴があき膿が腸全体に広がり腹膜炎を起こしたりさらに菌が全身に感染し敗血症を招くこともあります。
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前立腺肥大症の手術:開腹手術

前立腺肥大症の開腹手術は、前立腺の内腺の部分を切除し、摘出する手術です。
前立腺を摘出する手術は、3つの方式があります。
恥骨上式前立腺摘出術
下腹部を切開して膀胱(ぼうこう)を開いて、そこから前立腺の肥大した部分を摘出する手術です。
この手術は、手術の後に強い尿意が続いたり、長い間カテーテルを入れておかなければならないなどのデメリットがあるので、今ではあまり行われていない術式です。
恥骨後式前立腺摘出術
恥骨のすぐ上から恥骨の裏側にそって切り開き、前立腺皮膜を露出させます。この状態で前立腺の摘除を行なうので、上で解説した恥骨上式とは違い、肥大している部分を目で把握(はあく)しやすい状態で手術を行なうことができます。
 恥骨上式に比べて出血量が少なく、膀胱を開かなくていいというメリットがあり、もっとも多く実施されている術式です。
会陰式前立腺摘出術
陰嚢と肛門の間を切開して前立腺を摘出します。
この術式は、メスを入れる部分が目立たないところなので、傷跡が人目に触れず、さらにメスで開く部分が小さいなどのメリットがあります。
この術式は技術的に難しいので、あまり行われません。
開腹手術のメリットは、成功率が高いことです。
開腹手術のデメリットは、低侵襲手術にくらべると大きく身体に傷をつけますから、術後の入院期間が長くなります。そして、傷が治るまで痛みも大きいです。
以前は、前立腺肥大症の手術は全て開腹手術を行うのが普通でした。しかし今では開腹手術は、前立腺の肥大がかなり進行して大きくなっている場合に行うかどうかが検討されます。
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人工透析の方法:腹膜透析

腹膜透析とは、患者自身のおなかの腹膜を透析膜として使う方法です。腹膜は胃や腸などの臓器を覆っている薄い膜で、表面は無数の毛細血管が分布しています。
腹膜透析では、持続携帯式腹膜透析という方法が一般的です。持続携帯式腹膜透析を行うには、まず手術でおなかに穴をあけて直径5mmほどのカテーテルを設置します。そして、腹部に入れたカテーテルから透析液を注入して、一定時間後に腹膜で濾過された老廃物などが透析液に排出されます。
透析液を入れたバッグには、1回に必要な分量である約2リットルが注入されます。透析液の交換は、6~8時間ごと、1日4回程度必要です。感染症を予防するために、清潔には注意しなければなりません。
なお、腹膜透析は、以前に外科手術を受けたことのある人で、腹膜が癒着していたり、線維化している人には行うことができません。
腹膜透析の長所(血液透析との比較)
血管や心臓に与える影響が少ない
透析施設にひんぱんに通わなくてもよい
食事制限がゆるい
腹膜透析の短所(血液透析との比較)
手術してカテーテルを体内に入れておかなければならない
透析液の交換に手間がかかる(6時間毎に1日4回)
管理が悪いと腹膜炎を発症することがある
長期間継続していると、腹膜肥厚、被嚢性腹膜硬化症になるおそれがある
腹膜が癒着している人、線維化している人には適応不可
血液透析に比べて普及度が低い
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肝臓がん死亡率は東日本と西日本で違う

長期にわたる大量の飲酒は、アルコール性肝硬変を介して肝がんを引き起こすのではないかとされてきました。
ドイツのレールバッハ博士(1967)が「飲酒量とアルコール性肝障害は密接に関連しており、1日平均180g(日本酒で約7.5合)以上のアルコールを15年以上摂取すると、アルコール性肝炎や肝硬変の発生頻度が非常に高くなる」と報告した。
日本酒換算で1日平均7合以上飲むとアルコール性肝障害を引き起こす、と短絡的に結びつけられました。
しかし日本における肝がんの死亡率には大きな地域差があります。
日本酒など醸造酒を多く飲む東日本と比べて、蒸留酒(焼酎・ウイスキー他)の消費が多いとされる西日本の方が肝がんでの死亡率が高く、これは戦後ほぼ一貫した地域特性となっています。
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食道がんの外科手術:治療法の選択

食道がんの治療には、がんの根治を目的にした治療法と、生活の質を高めるための緩和を目的にした治療法があります。
【根治的治療法】
外科手術
内視鏡的切除
化学療法(抗がん剤)
放射線療法
【生活の質を高める治療法】ステント治療
レーザー治療
バイパス手術
食道がんの治療法の特徴として、抗がん剤がよく効くこと、いくつかの治療法を組み合わせること、外科手術が一般的な方法 などがあります。
外科手術は、取り除く範囲が広いので、患者さんの負担も大きくなりますので、本人の体力や希望を考慮して、納得できるようにしたうえで決定されます。
 病期を目安にした治療法の選択
治療法を決定する際の目安として、食道がんの病期を参考にします。がんの進行度を示す病期ごとに、ある程度の治療法は決められています。
■0期・・・内視鏡的粘膜切除術。がんが粘膜内にとどまっており、転移がない状態なので、内視鏡的切除でがんを取り除くことができます。負担も少なく、食道もすべて残すことができます。
■Ⅰ期・・・外科手術、放射線化学療法。がんが粘膜下層にとどまっているか、転移している場合でも、近くのリンパ節だけとなっているようなときは手術でがんを除去します。放射線化学療法で小さながんを治療することもあります。
■Ⅱ期・・・外科手術、放射線化学療法。Ⅰ期とほぼ同じような状態ですが、ややがんが進行しています。手術や放射線化学療法などで治療します。
■Ⅲ期・・・外科手術、放射線化学療法。がんが食道の外に出ていたり、遠くのリンパ節に転移している状態ですが、周辺臓器には転移がありません。手術でがんを取り除き、放射線化学療法や、化学療法などを組み合わせる場合があります。
■Ⅳ期・・・放射線化学療法、放射線療法、化学療法。がんが周辺の臓器まで転移している状態であり、手術ではがんを取り除くことができません。放射線や化学療法などで、がんを縮小させることが目的になります。
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