卵巣がんの外科療法

卵巣がんの外科療法
卵巣がんは手術により確実に診断ができます。
卵巣がんは抗がん剤が比較的効きやすいが、診断が難しいがんです。
そのため、手術を行うことで、がん細胞のタイプや、がんがどの程度広がっているのかがわかり、手術後の治療方針を決めることができます。
卵巣がんの手術は転移の状態や年齢などにより異なります。
下記の方法のうち、通常は卵巣の切除と大網(たいもう)の切除が行われます。
(1)卵巣の切除片側の卵巣や卵管だけの切除、両側の卵巣、卵管、子宮を含め切除する方法があります。
(2)大網切除
大網(胃から垂れ下がり、大腸・小腸を覆う大きな網のような脂肪組織)は卵巣がんの転移が最もよく起きる組織です。
大網を切除しても実害はありません。
(3)後腹膜リンパ節郭清
卵巣がんの転移が起こりやすい部位のひとつが、後腹膜リンパ節です。
後腹膜とは、大動脈、下大静脈、腎臓、尿管などがある場所を指します。
リンパ節郭清とは、がん細胞がリンパ節を通り転移するのを防ぐため、周辺のリンパ節やリンパ管をすべて切除することです。
(4)腸管などの合併切除
腹腔内のがんの転移をできるだけ抑えるために、大腸、小腸、脾臓などを卵巣がんと一緒に切除する場合があります。
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