胃手術後の障害:吻合部潰瘍

術後1~2年後に胃と十二指腸または小腸とつなぎ合わせた吻合部に出来る潰瘍ですが、切除技術や医薬の進歩によって、現在ではほとんどみられなくなりました。
治療
吻合部潰瘍がある場合は、消化性潰瘍と同様の薬物療法を行います。
予防・日常生活の注意点
自分のからだの状態を把握する
胃切除後症候群は適切な治療によって、ある程度軽減させることが出来ますが、大きな鍵を握るのは、患者本人の術後管理です。
切除前のからだの状態、切除方法、そして術後の回復度によって、症状の現れ方は個人差がでます。自分に合わせた食習慣をつくることが大切です。
歯を丈夫に保ち、胃の代わりに口でしっかり攪拌するつもりで、一口50回を目標に、少しずつゆっくりと食べましょう。十分噛むことは、下痢の予防にもなります。
1回の食事量については、自分の適量を把握しましょう。
食べ過ぎないように、常に腹6~7分目を目安にします。
からだに取り入れるエネルギーと消費するエネルギーのバランスをとり、ウォーキングなど適度な有酸素運動を続けて骨量と筋肉量を増やし、体重の増加を図ることも大切です。
胃の切除手術を受けた以上、胃切除後症候群を回避するのは難しいことです。何らかの症状は必ず現れるものだと自覚して、1日も早く、自分なりの対処法をみつけるようにしましょう。