肺がんと間違えられ易い病気 :肺結核

肺結核とは、肺が結核菌に感染することで引き起こされる病気です。
現代では「結核」と呼んでいますが、一度かかると回復することができない不治の病と恐れられていました。
結核の原因である結核菌は、結核の人のセキやくしゃみの飛沫により感染します。
結核の人がセキやくしゃみをすると、結核菌が空気中に飛び散ります。それを周囲の人が吸い込むことで肺の奥まで侵入し、感染するという仕組みです。
結核菌に感染しても、全ての人が結核を発症するわけではありません。
発病の確率はわずか10%であり、残り90%の人は一生発病しないと言われています。
発病する人としない人の違いは免疫力の違いです。
免疫力の強い人であれば、たとえ感染しても発病にはいたりません。なぜならば、結核菌が肺のなかで増殖するのを抑えることができるからです。
しかし免疫力の弱い人は、増殖を抑制することができません。結果、菌に負けて結核を発症してしまいます。
なお最近では、免疫力が強いはずの20代の若者に発症者が増えています。これは喫煙やストレス、不規則な生活などにより、免疫力が落ちているせいではないかと言われています。
微熱・セキ・痰などの症状に注意
免疫により結核菌の増殖を食い止めることができても、結核菌自体は無くなりません。
若い頃に発病しなくても、肺の中に何十年も潜伏しています。
そして感染者が年を取って免疫力が低下すると、再び増殖をはじめます。
結核を発症すると、はじめに微熱・セキ・痰など風邪のような症状が表れます。
2週間以上治まらないようであれば、早めに病院へ行って原因を確かめましょう。
なお高齢者の場合は、これらの症状のかわりに食欲の低下・体重減少・全身の倦怠感といった症状だけが表れるケースがよくあります。悪化すると命を落とすこともあるので、自己管理のほか家族の方も気を付けてあげましょう。
血液検査やX線検査などで診断
肺の病気はどれも症状がよく似ており、結核も例外ではありません。そのため肺がんなのか結核なのか、症状を観察しただけでは識別は無理です。
正しく診断し病気に応じた治療を行うには、やはり検査で詳しく調べるのが一番です。
結核を診断する方法には、血液検査の一種であるQFT検査やツベルクリン検査、塗抹検査や胸部エックス線検査などがあります。
QFT検査とツベルクリン検査は、結核菌の感染の有無を調べるための検査であり、塗抹検査と胸部エックス線検査は、結核を発症しているかどうかを調べるための検査です。
これらの検査を行って、採取した痰から結核菌が検出されたり、レントゲン写真に黒い影が写ったりしたら、感染や発症の疑いがあります。
再発防止のためにも薬を飲み続けよう
結核は薬で治療を行います。結核菌を殺す薬は抗結核薬と呼ばれ、INH(イソニコチン酸ヒドラジッド)、RFP(リファンピシン)、PZA(ピラジナミド)、SM(硫酸ストレプマイシン)、EB(エタンブトール塩酸塩)などの種類があります。
これらの中から4種類を選んで併用します。理由は作用の異なる薬を飲むことで、結核菌に対して耐性(抵抗力)ができないようにするためです。
1種類だけを使用すると、結核菌は抵抗力をつけるので二度とその薬は使えません。
治療が始めての人であれば、これらの薬を半年ほど飲み続ければ完治することができます。
なお咳などの症状は1~2ヶ月ほどで止まりますが、ここで服用を止めてはいけません。
この時点では、結核菌はまだ完全に死滅していないからです。
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胃がん治療後の生活:手術後の通院

通院の目的
回復具合のチェック
ふだんの食事がきちんと取れているか、胃腸に気になるような問題はないかを調べます。排便もスムーズに行えているかも聞きます。何か気のついたことがあれば、なんでも医師に報告するようにしましょう。治療が終わってはじめの1年間は、2、3回ほど回復状況を診ることになります。
再発の有無をチェック
手術が終わって3年目までは、もっとも再発が起こりやすいとされています。血液検査や内視鏡検査などで、がんの再発や転移がないかを調べます。7、8年経てば、再発する割合はグッと下がってきます。それまでは気をぬくことはできません。
通院間隔の目安
胃がんの場合、その進行状態によって、再発のリスクは異なります。再発の有無のチェックのための通院間隔も、がんの種類により変わってきます。
早期胃がん 6ヶ月~1年ごと
進行胃がん 3ヶ月ごと
スキルス胃がん 1~3ヶ月ごと

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