肺がんの診断

症状や検診で肺がんの疑いがもたれると、いろいろな検査が行われます。
 1)肺がんであるかどうか
 2)肺がんであるとするとどのくらい進行しているか
 3)1)2)で計画される治療に耐えるだけの体力があるかについての検査が組み合わせて行われます。
 具体的には
 画像検査:胸部X線写真、CT(コンピュータ断層写真→胸、腹 、MRI(核磁気共鳴)→脳、シンチグラム→骨
 内視鏡検査:気管支ファイバースコープ(気管支鏡)
 生検(組織をとる):細胞診、気管支鏡下、CT下、喀痰
などがあります。
 とくに脳、他の部の肺、肝、副腎、骨などへの転移の有無を調べることが重要です。
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肺がんの初期症状

肺がんの初期症状ははかぜに似ており、無症状のことも多いので注意が必要です。
 肺がんになると気管支などに炎症が起きやすいため、せきが続くようになります。
 かぜでもないのにせきが止まらない、タバコを吸うとひどくなるなどの場合は、早めに診察を受けたほうがいいでしょう。
 血たんは、病巣部や周囲の血管が破れて出血するために起こります。
 また、がんが発育すると、閉塞性肺炎を起こすために発熱します。
 さらに進行すると、がん性胸膜炎や無気肺を起こし、息が苦しく、ときには早期がんでも、呼吸困難を感じることがあります。
 また、胸の痛みもあります。
 鎮痛剤が効かなくなったり、肩周辺にまで痛みが広がるようなら、胸膜の外まで浸潤している恐れがあります。

肺がんと抗がん剤

肺がんを抗がん剤 による治療で回復させようとする場合、一般的には小細胞癌に効果が高く、非小細胞癌には効果が薄いとされています。
抗がん剤の効き目があまりない非小細胞癌は、腺がんや扁平上皮がん、大細胞がん、腺扁平上皮がんなどの総称で、肺がんの80%から85%を占めます。
大して、抗がん剤が効きやすい小細胞癌は、15%から20%程度でしかありません。
そのため、腺がんや扁平上皮がんなどの非小細胞癌の場合には、初期の段階であれば手術療法を用いるのが一般的です。それに対して、小細胞癌の治療の中心は 抗がん剤 を用いる化学療法です。
もちろん、それぞれの場合で症状の進行の状態や転移の進み具合、全身状態などを考慮に入れて治療方針を決定することになります。
小細胞癌についてですが限局型と進展型に大別されます。
 限局型の場合には、抗がん剤による化学療法が中心となり、そこに手術療法や放射線治療を組み合わせることがあります。
 進展型になると、抗がん剤を用いるほか、放射線治療を単独で用いる場合もあります。
 非小細胞癌の場合は原則として、ステージが0期の場合には化学療法は用いません。
 ステージがⅠ期になると、手術を行った後に抗がん剤を用いる術後化学療法を用いることがあります。
 Ⅱ期も同様です。ⅢA期においては、術後化学療法のほかに、手術の前に抗がん剤を用いる術前化学療法や、放射線治療と抗がん剤の合併療法を行うことがあります。
 ⅢB期になると、抗がん剤と放射線治療の合併療法のほか、抗がん剤による化学療法を単独で用いることもあります。
 もっとも末期のステージに当たるⅣ期では、抗がん剤を単独で用いる場合があります。

肺がんの名医 病院

東京医科大学病院
     
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      東京医科大学病院 の名医
  加藤治文教授 第1外科 肺がんの名医… 肺がん[1]
  坪井正博医師 第1外科 肺がんの名医… 肺がん[4]

肺がんセルフチェック

気になる症状や、習慣が自分にあてはまるかチェックしてみましょう。
  両親またはどちらかが肺がんになった
  肺がん検診を受けたことがない
  タバコを1日20本以上、15年間以上吸っている
  最近やせてきた
  タバコを15歳以下で吸い始めた
  石綿やコールタールを扱う仕事をしていた
  夫(妻)が10年以上のヘビースモーカーで家でもよく吸う
  光化学スモッグが発生する場所に住んでいる
  間質性肺炎(肺線維症)塵肺・COPDにかかった
アスベストと接触したことがある
  痰に血がまじっていたことがある
  せき、たんが長く続く
  排気ガスの多い道路の近くに住んでいる
  原因不明の微熱がつづくことがある
  血痰が出る
  痰の細胞診の検査を受けたことがある
  息が苦しい
  住まいの近くに工場の煙突がある
  ストレスに弱いほうである
  胸が痛い
  声がかれる
  胸部ヘリカルCT検査を受けたことがある
  家の前の道路がコールタールである
  上腕に頑固な神経痛がある
  男性なのに女性化乳房がみられる
 気になることが5つ以上ありますと定期健診をおすすめいたします。
何よりもまず早期発見が肺がん対策です。

肺がんの予防

肺がんの予防は、まず危険因子・原因をなくすこと、危険因子のリスクを少なくする食事や習慣をすること、そして定期検査をすることです、それが結果的に肺がんの予防となります。
 肺がんの危険因子・原因の代表はやはり喫煙です、肺がんと喫煙の章でも述べたように喫煙が肺がんのリスクを高めることはデータで証明されています。
 ということは、タバコをきっぱりやめることがまずは肺がんの予防になるでしょう。
 喫煙者には「そんなことわかっているよ!」と皮肉を言われそうですが、肺がんを真剣に予防したいとお考えの人はこの際きっぱりやめたほうがよのでは?
 よくいまさらやめたってそんなに変わらないだろうと言いますが、喫煙による体への負担をトータルで考えると、やはりやめたほうが賢明ですね。
 よく、軽いタバコなら比較的大丈夫と言われますが、これはあるデータによると軽いタバコのほうが、より深く吸い込むため悪影響は手ごたえのあるきついタバコを吸い込むよりも、かなりの頻度で悪影響を及ぼすようです。
 
 そのほかの危険因子としては、大気汚染やアスベストなどですが、大気汚染などは防ぎようがないのですが、例えばジョギングを行なう時になるべく空気の澄んだ時間帯に行なうなど、喫煙と同じで、深く呼吸した時により影響をうけるので普段よりも呼吸が深くなる運動のときは、場所や時間帯を考え運動したほうがよいでしょう。
 アスベストのような職業による場合、専門の知識を身につけ(講習などを受ける)正しい対処法・知識を身につけることがまず第一です。
 その上で適切な処置と対応(アスベストのレベルにあわせたマスクを着用するなど)をすることは絶対条件です。
 近年の規制による建築資材の指導が行なわれているとはいえ所詮、実質的にはアスベストは含まれてますし、回収のどの際にはまさしく規制前の素材がむき出しになるので再注意を徹底しなければなりません。
 他のページでも述べましたが、アスベストによる職業被害・肺がんの発生はこれからがピークですので間違いなく今まで以上の社会問題となるでしょう。

肺がんの生存率

非小細胞肺がん
 治療開始からの5年間生存する割合(5年生存率)は、がんの病期と全身状態により異なります。手術をした場合の5年生存率は
  病期I期(IA、IB期):70%
  II期(IIA、IIB期):50%
  IIIA期:25%
 といわれています。
 手術が適切でないIII期で、放射線療法と化学療法の合併療法を受けた場合
 2年生存率は40~50%
 5年生存率は15~20%
 IV期で化学療法を受けた場合
 1年生存率は50~60%です。
        小細胞肺がん
 限局型で放射線療法と化学療法の合併療法を受けた場合
 2年生存率:約50%
 3年生存率:約30%
 5年生存率:約25%
 進展型で化学療法を受けた場合
 3年生存率は約10%です。
 しかし、これは統計学的な平均的数字であり、個々にあてはまるものではありません。
 予後は、がんのタイプ、がんの病期(がんが肺の中だけにあるのか、他の臓器に拡がっているのか)、生活能力などの一般的な健康状態に深く関連しています。
 
    様々な条件での肺がんの生存率
 発見動機
 
 発見動機  5年生存率  10年生存率    平均生存期間
 検 診 52.2±3.5 40.3±4.2 7.83±0.53
 他疾患 51.1±5.8 32.6±7.0 52±0.85
 有症状 37.4±4.1 25.0±4.3 74±0.73