肺がんの脳転移とは

肺がんの脳転移の経路
 血液によって癌細胞が運ばれ、頭蓋骨の下にあり脳を覆っている硬膜に転移します。
       肺がんが脳転移したことによる症状
 原発巣とはまったく別の症状です。
 部位によってけいれんや麻痺、感覚障害、精神症状、ふらつきなどがあり、悪化すると頭痛や吐き気、嘔吐などが現われます。脳の表面を流れている髄液に転移すると背中の痛みや手足のしびれが起きます。
        肺がんの脳転移の治療
 手術や全脳照射ガンマナイフ化学療法があります。
 一般に、抗がん剤は効果が薄いとされていますが、イレッサを使用して良い結果を残している症例もあります。
 大きさが3センチ以下の場合には、全脳照射ではなく、放射線を様々な方向から集中させるSMARTという方法が採用されることもあります。
 手術の場合には、十分な体力が残されていることと、成功した場合に余命が期待できることが条件となります。
 ガンマナイフを適用した後に再発した場合には、再びガンマナイフで治療することや、手術を行う、全脳照射を行うという選択肢があります。
        肺がんの脳転移の予防
 治療のためではなく、予防を目的とした放射線治療を行うことがあります。これを予防的全脳照射といいます。