すい臓がんを初期症状に発見するのは不可能

すい臓がんには初期症状がほとんどなく、自覚できるような兆候が現れた頃には進行していることが大半となります。たとえば、腹水がたまることや黄疸、背中の痛み、食欲不振、体重の減少などが顕著になった頃には、早期であることはまれです。
0期から4期まであるステージのうち、もっとも進行したステージ4期になってから診断されることが一番多いことからも、いかに初期症状のすい臓がんを発見するのが難しいかがうかがえます。
比較的早期に現われる兆候としては、背中の重苦しさや痛み、食欲不振、便通が安定しないといったものがあります。ただし、これらだけですぐに病院に行くことはあまり多くないでしょう。実際には、そのまま見過ごされてしまうことが少なくありません。
進行すると、黄疸によって目や皮膚が黄色くなったり、腹水がたまったりするほか、腹部や背中の痛みを感じるようになる、吐き気や嘔吐が見られるといった症状が出るようになります。
すい臓がんは初期症状で見つかるよりも、末期やそれに近いところまで進行してから見つかることが多く、余命があまり残されていないこともあります。胃癌や大腸癌のように、検診によって効果的に早期発見をできるものでもなく、健康診断でも早い段階では見落とされてしまうことが多いのです。
初期と呼べる段階で発見するのが理想ではありますが、進行してしまったのなら、その現実を受け入れるしかありません。そこからできることを考えましょう。病院でより高度な治療を受けるほか、食事を中心として生活習慣を見直したほうがよいでしょう