肺水腫とは

肺には、肺胞という空気を取り込む組織細胞が存在しています。肺胞は、気管支の末端についていて、二酸化炭素を排出して酸素を取り込む為の重要組織です。酸素を血液に取り込む為に、肺胞には、毛細血管が張り巡らされていますが、この血管から体液が染み出してしまい、肺胞内に溜まった状態が肺水腫です。
肺水腫には、主に2つの原因があります。
1.肺内の血液量が増える肺内の血液が増える状態として肺うっけつというものがあるのですが、肺うっけつになると、血管内の圧力が高くなってしまい体液が外へと出やすくなります。肺水腫の中でも、このパターンが大半を占めます。
この場合は、高血圧が関係しているので、心臓や動脈の病気により発症する場合があります。心臓病に関係したものが原因の場合は、心原性肺水腫と呼ばれています。
2.肺の毛細血管の成分が変化する肺胞を取り巻いている毛細血管そのものに原因がある場合です。血管壁の性質が変化する事で、体液が容易に染み出しやすくなり、肺水腫を発症します。有毒ガス(亜硫酸ガスやオゾン、金属酸化物)を吸い込んで起こる事があります。
薬剤への過敏反応として現れるケースも多いようです。それ以外にも、血管に必要な栄養が足りず、血管壁がモロくなってしまっている事も関係しているかもしれません。
また、3,000メートル以上の高地で激しい運動をした時に起こる高地肺水腫などもあります。
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