肺がんの標準的な手術

肺は右が三つ、左が二つの肺葉に分かれています。
 ぶどうの房が太いつるに右に三つ、左に二つぶら下がっているのを想像してください。それぞれの房には気管支と血管が入り込んでいます。
 この房のうちどこかにがんが発生したとき、房を単位として切り離すのが確実で、技術的にもやりやすいのです。
 一番多く行われているのが房の一つを切り離す「肺葉切除」。
 右肺の場合は上葉と中葉、中葉と下葉という二つの房をあわせて切り離す2葉切除も割合に多く行われます。
 がんが房の根元付近にまで食い込んでいると、右あるいは左の全部の房を取り除く必要がでてくることがあります。片肺全摘出術です。
 全摘出は手術後の肺活量の低下が大きく、身体への負担も大きいので、そうするべきかどうかの判断は慎重になります。
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