胃がん治療後の生活:貧血と骨粗鬆症の対処法

手術後、数年経ってからあらわれる後遺症に、貧血や骨粗鬆症などがあります。食事のとり方は自分で改善することができますが、これらの症状にいたっては、病院で適切な治療を受けなければならない場合もあります。
貧血への対処法
貧血の症状
貧血とは、血液中の赤血球の数やヘモグロビンが減っている状態をさします。軽い貧血の場合は自覚症状はほとんどありませんが、症状が重くなると、動悸、息切れ、頭痛、めまい、食欲不振、吐き気、呼吸困難などがみられるようになります。
必要な栄養素
赤血球の生産には、鉄やビタミンB12などの栄養素が必要になりますが、胃を切除(全摘出)したことにより、吸収効率が悪くなり不足しがちになってしまいます。
貧血と分かったらビタミンB12を年に数回注射します。また鉄分の多い食品をとりましょう。レバー、海藻類、緑黄色野菜などがあります。造血剤を使用して、血液をつくるための成分を服用する方法もあります。
骨粗鬆症への対処法
骨粗鬆症の症状
骨の密度が低下して、もろくなった状態が骨粗鬆症です。胃を切除した影響で、カルシウムの吸収効率が低下していることも要因となっています。そのため骨の変形、痛み、骨折などが起こりやすくなります。
骨粗鬆症の対処法
・適度な運動をして、筋力を保つようにします。
・カルシウムの多い食品を活用していきます。(乳製品など)
・カルシウム剤や吸収を助けるビタミンDなどを服用・注射します。
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