肺がんの第四の治療法 免疫細胞療法とは

肺がんの免疫細胞療法とは、がん細胞を攻撃する機能を持つ免疫細胞(リンパ球)を体外に取り出し、専門の培養施設で加工・処理することで大量に数を増やしたり、機能を付加した上で再び体内に戻す、副作用のほとんどないがん治療法です。
 最先端の免疫学や分子生物学に基づいた先進的治療であり、いわゆる三大治療(手術・抗がん剤・放射線療法)と併用することも可能で、進行がんへの治療効果や、手術後の再発予防効果が期待できます。
 既に、厚生労働省が定めた先進医療として、適応疾患を限定する形で各地の大学病院やがんセンターでも実施されています。
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肺がんは自覚症状がない

肺がんの症状で最も怖いのは、初期の段階で自覚症状が無いことでしょう。
 肺がんは一般的に初期で見つかると治せる可能性が高いとも言われています。
 肺がんの症状は風邪のように咳をしたりするために、軽い風邪程度に考えやすく、早期発見が遅れる原因の一つにもなっているようです。
 仮に検査で小さながん腫瘍が発見されたとしてもすでに進行しているようで、手術は15%程度だそうです。
 そしてもう一つ怖いのは、肺がん自体転移しやすいと言われ、再発する可能性が高いようです。
 転移はとても厄介で、様々な臓器にがん細胞が血液中を流れていくことで、離れた臓器もがん化してしまうというものです。
 肺がんで転移しやすいと言われる臓器として、肺、脳、骨、肝臓、副腎などが挙げられているようです。
 手術が成功したとしても再発する可能性が高いと言われ、手術後に約20%の確率で局所再発や、5割から6割に遠隔への転移が見られるそうです。
 特にタバコを吸う方は検査でレントゲンをして異常なしでも、精密検査を受けてみるのが良いでしょう。

肺がんの脳転移とは

肺がんの脳転移の経路
 血液によって癌細胞が運ばれ、頭蓋骨の下にあり脳を覆っている硬膜に転移します。
       肺がんが脳転移したことによる症状
 原発巣とはまったく別の症状です。
 部位によってけいれんや麻痺、感覚障害、精神症状、ふらつきなどがあり、悪化すると頭痛や吐き気、嘔吐などが現われます。脳の表面を流れている髄液に転移すると背中の痛みや手足のしびれが起きます。
        肺がんの脳転移の治療
 手術や全脳照射、ガンマナイフ、化学療法があります。
 一般に、抗がん剤は効果が薄いとされていますが、イレッサを使用して良い結果を残している症例もあります。
 大きさが3センチ以下の場合には、全脳照射ではなく、放射線を様々な方向から集中させるSMARTという方法が採用されることもあります。
 手術の場合には、十分な体力が残されていることと、成功した場合に余命が期待できることが条件となります。
 ガンマナイフを適用した後に再発した場合には、再びガンマナイフで治療することや、手術を行う、全脳照射を行うという選択肢があります。
        肺がんの脳転移の予防
 治療のためではなく、予防を目的とした放射線治療を行うことがあります。これを予防的全脳照射といいます。

肺がん治療の名医といわれているドクター

一瀬幸人氏(肺がん 福岡県・国立病院機構九州がんセンター)
 九州がんセンター統括診療部長兼呼吸器部部長を務めています。
 週刊誌や書籍、マスコミ等でもしばしば名前が挙がる、肺がん治療の名医です。
 今まで治療法がなく、治ることが困難であるがん性胸膜炎(一側の胸の中にがんが広がった状態)、胸壁や血管にがんが進展した局所進行肺がんに対し、放射線、化学療法そして手術療法を組み入れた治療法の確立に力を入れています。
 九州がんセンターでは、肺癌、中皮腫、縦隔腫瘍などの胸部腫瘍に対し 内科、外科、放射線科という科ごとの壁はなく総合的、集学的な治療を行っています。
     中川健氏(肺がん 東京都・癌研有明病院)
  
 癌研有明病院の呼吸器外科部長を務めており、吸器疾患、特に悪性腫瘍の外科療法を専門にしています。
 従来手術が非適応とされた進行肺がんに対する拡大手術に取組む一方、負担の少ない縮小手術についても研究しています。
 肺転移に対する外科療法にも積極的に取組んでおり、多くの治癒実績を誇っています。
 肺がんケアの最新情報を紹介した「肺がん患者ケアガイド」を執筆。
   有田健一氏(肺がん 広島県・広島赤十字・原爆病院)
 1974年広島大学医学部を卒業。
 2004年に広島県医師会常任理事(腫癌登録・地域がん登録・医務・薬務・医療秘書担当)に就任しました。
 肺がんに対する抗がん剤治療の中でも特に、早期に転移しやすく悪性度の高い肺の小細胞がんに対して「抹消血幹細胞移植を併用した超大量化学療法」で完治に導く治療法において、全国レベルの実績を残しています。
 有田健一氏らは、全国規模の臨床研究グループの一員として、常に治療内容・成績を検討しながら、この治療法の確立に努力しています。

肺がん治療の名医といわれているドクター

近藤晴彦氏(肺がん 静岡県・静岡県立静岡がんセンター)
 我が国を代表する肺がん手術の第一人者として知られています。
 静岡県立静岡がんセンター呼吸器外科部長を務めており、肺がんに関する著書も多数あります。
 静岡がんセンターでは、診断や治療方針は原則として呼吸器外科・内科・画像診断科・放射線治療科・陽子線治療科との合同カンファレンスで決定しているため、受診される曜日によって治療方針が異なることはなく、決定した方針に従って、呼吸器グループとして各診療科が協力して質の高い診療を提供しています。
   光冨徹哉氏(肺がん 愛知県・愛知県がんセンター)
 1980年九州大学医学部を卒業。
 1989年に米国立がん研究所(NCI)に留学し、肺がんの遺伝子研究などに従事。
 その後九州大学講師等を経て1995年に愛知県がんセンターの副院長に就任しました。
 光冨徹哉氏は平成17年に、日本癌学会とスイスの製薬会社Debiopharm社が設けている日本癌学会学術賞「JCAMauvernay(モヴェルネ)Award(がんの基礎的および臨床的研究領域においてすぐれた研究者それぞれ1名に授与される)」を受賞しています。

肺がんの標準的な手術

肺は右が三つ、左が二つの肺葉に分かれています。
 ぶどうの房が太いつるに右に三つ、左に二つぶら下がっているのを想像してください。それぞれの房には気管支と血管が入り込んでいます。
 この房のうちどこかにがんが発生したとき、房を単位として切り離すのが確実で、技術的にもやりやすいのです。
 一番多く行われているのが房の一つを切り離す「肺葉切除」。
 右肺の場合は上葉と中葉、中葉と下葉という二つの房をあわせて切り離す2葉切除も割合に多く行われます。
 がんが房の根元付近にまで食い込んでいると、右あるいは左の全部の房を取り除く必要がでてくることがあります。片肺全摘出術です。
 全摘出は手術後の肺活量の低下が大きく、身体への負担も大きいので、そうするべきかどうかの判断は慎重になります。
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胸のレントゲン写真の見方

肺がんの知識を得る前に、正常な肺についての知識をある程度深めておく必要があります。そうでないと、一体何の話か分からなくなってしまいます。
 胸のレントゲン写真やCTで目立って見える部分を覚えれば十分です。
下の写真と図に正常のレントゲンで質問の多い部分を示してあります。
 一番大きなポイントはレントゲンは自分の正面に立った人が半透明に見えていると考えるところでしょう。
 黒い部分はX線の通りやすい、つまり空気の多い部分。白い部分はX線の通りにくい部分、筋肉や脂肪、骨などです。
 中心にある白い部分を縦隔と呼び、心臓や大動脈があります。また、縦隔にはたくさんのリンパ節があります。
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