慢性膵炎の症状

代表的な症状としては、上腹部痛と腰背部痛があげられます。痛みは頑固で持続性ですが、間欠的に生じるものもあり、痛みの程度も個人差ががあります。そのほかの症状としては、吐き気・嘔吐・腹部膨満感などがあげられます。
診察時には、上腹部を押されるといやな痛みを感じます。背中の中央をぽんぽんとこぶしで叩かれると背部から脇にかけて放散するような痛みを感じる事もあります。
痛みは食後(油の多い食事)や、飲酒後に比較的多く見られます。
これらの症状は、比較的膵臓の機能が保たれている代償期に起こるもので、膵臓の機能が著しく低下した非代償期ではかえって見られなくなります。しかし、非代償期では膵臓の外分泌機能不全による消化吸収障害による、脂肪性下痢や体重減少、内分泌機能不全による糖代謝障害(膵性糖尿病)が認められるようになります。