肝臓がんは再発しやすい

肝臓がんは再発が高頻度で起こることが特徴となっており、予後を悪化させる大きな原因となっています。せっかく治ったように見えても、再び治療する必要が生じてしまうのです。
 残された肝臓に再発する場合と、他の部位に転移した状態で発見される場合があるのですが、9割以上は前者となっています。他のがんと比較すると、転移の頻度が少ない傾向にあります。
 手術を行った場合を例に取ると、術後5年以内に肝臓がんが再発する確率はおよそ75%とされています。4人に3人の割合ですので、決して低い数字ではないことがお分かりいただけるでしょう。
 このような事情があるため、再発していないかをチェックするために、定期的に検査を行う必要があります。具体的には、腫瘍マーカーを含めた血液検査や超音波検査・レントゲンといった画像診断を用いることになります。
 再発が多い原因
 肝臓がんの再発が多い原因としては、早い段階から血管内にがん細胞が入って周囲に広がってしまうことや、B型やC型可燃ウイルスに感染している患者さんが大部分であるため、リスクが高くなっていることが挙げられます。
 再発の治療
 再発したからといって、打つ手がないわけではありません。手術を始めとした治療を行うことができますし、その方法は進歩しています。手術の適応がない場合には、肝動脈塞栓療法やエタノール注入療法が中心になっています。