胃潰瘍を薬で治療する

胃潰瘍になった時に服用する薬について考えてみましょう。
食べたものは最初に唾液で溶かされて、食道から胃へと送られます。
胃では胃酸などの消化液で分解されていきます。
それから十二指腸で膵液、胆汁などによる分解がなされます。
そして小腸、大腸で栄養分として体内に吸収されるということになります。
口から飲む薬も同じような経路を辿ります。
胃薬と言うものは近代医学の中で大きく進歩したと言われています。
市販されている薬も多いですし、病院でもらうものもあります。
胃潰瘍の原因としてはストレスなどが考えられますが、自律神経が正常に働かないことにより消化液と胃の粘膜のバランスが取れなくなっていると考えられています。
抗コリン剤という薬は胃液の分泌を抑制して胃の粘膜が傷つかないようにするものです。
胃の働きを抑えてその代わりに消化液を補充するというものです。
本来の胃の働きが悪くなっているのですが、食べ物を消化するという活動を止めるわけにはいきません。
そのための胃薬なのです。
そう考えますと胃薬は胃潰瘍を治療しているわけではありません。
それ以上に悪化しないようにしているだけなのです。
胃潰瘍の程度によっては痛みを伴うこともありますから、痛みを抑えるためのロートエキスと言う成分を含む薬もあります。
消化器は自律神経でコントロールされていますが、それはストレスなど精神的な要因によって影響を受けやすいということを意味しています。
日ごろからの規則正しい生活や食生活が胃潰瘍を予防するために有効な手段であるということが言えるのです。